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[会見]2016.11.15

大晦日の京都で怪物J.グスマンに挑戦

12/31 小國が怪物グスマンに挑戦
 大晦日の京都・島津アリーナでIBF世界スーパーバンタム級王者ジョナタン・グスマン(27=ドミニカ共和国)に挑戦する同級5位、小國以載(28=角海老宝石)の世界戦発表会見が15日に都内の所属ジムで開かれた。
和氣をKOしたグスマン
 今年7月、かつて小國から東洋太平洋王座を奪った和氣慎吾(古口)とのIBF王座決定戦を11回TKO勝ちで制し、王座に就いたグスマンは今回が初防衛戦。1無効試合を除く22戦をすべてKO勝ちで飾っている怪物で、パワーはさることながら、スピードでもこの階級で日本屈指を誇る和氣と互角以上のものを見せた。
15日の発表会見
 初の世界戦のリングでこの無敗の王者に挑む小國は、「実力的には8:2で不利だと思うが、今の段階で2割あれば十分。踏み込みの速いグスマン対策としてこれからジャブを重点に磨き、この比率をひっくり返したい。進退をかけるぐらいの気持ちで挑みたい」と覚悟を口にした。
勝てる要素はあると阿部トレーナー
 13年に東洋太平洋王座から陥落後、VADYジムから移籍してきた小國を指導する阿部弘幸トレーナーは、具体的な内容は明かさなかったが戦術を用意していると話し、「瞬発力と身体能力の高いグスマンにそれが出せれば勝つ要素はある」と断言。今月21日から2週間の予定でキューバ出身のスパーリングパートナーを招き、実戦のなかで小國のレベルを上げていきたいとした。ちなみにパートナーのヨアンドリス・サリナス(31)は戦績25戦21勝(14KO)2敗2分、現在はアメリカを拠点に活躍する強豪で、過去にはWBA世界スーパーバンタム級王者ネオマール・セルメニョ(36=ベネズエラ)、前WBA王者スコット・クィッグ(28=英)と引き分けた実績を持つ。
13年間のボクサー人生をぶつける
 すでにフィリピン人選手ともスパーリングを行い、先週には石垣島で走り込み合宿を行うなど、早くから準備を進めてきた小國は、ジムのバックアップを感謝するとともに、選手層が厚くトレーナー陣も充実する角海老宝石ジムに移籍して「考えながらボクシングをするようになった」と話し、この意識と20戦の経験が自分の強みだとした。
世界戦もバッチリ仕込みますよ!
 12月31日は東京、岐阜、京都で現在まで6つの世界戦が予定され、今やボクサーにとって大晦日のリングに立つことはひとつのステータス。周囲からは記念挑戦と揶揄されることもあるそうだが、小國は「この一発にかける!強いグスマンを破って目立ちたい」と意気込んだ。
 なお余談だが、同席したマッチメイカーのジョー小泉氏によると、7月の和氣との試合で得たファイトマネーを空港で全額紛失したグスマンは、今回は銀行振り込みを希望しているそうだ。