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[ニュース]2016.10.22

最強挑戦者の称号と100万円は誰の手に

最強後楽園優勝者
 22日に後楽園ホールで開催された日本王座挑戦権獲得賞金マッチ「最強後楽園」は、スーパーライト級で出場する予定だった同級2位、佐藤矩彰(31=新日本木村)が前日計量で体重超過により失格。同級1位の麻生興一(30=三迫)が不戦勝となり、今大会はライトフライ級、スーパーバンタム級、スーパーフェザー級の3階級で行われ、試合後に最優秀(MVP)、技能、敢闘の三賞が発表された。
三度目の正直が叶い嬉しい
 1位の久田哲也(31=ハラダ)と2位の山口隼人(27=TEAM10COUNT)で争われたライトフライ級は、キャリア38戦目の久田が的確なパンチと攻守の切り替えの速さで序盤からリード。山口は持ち味の踏み込みの速さを活かすことができずに最後はタオル投入によるTKO負け。久田が3度目の最強後楽園出場にして初のタイトル挑戦権を獲得し、敢闘賞に選ばれた。
「MVPを狙っていたのでショックですが、三度目の正直で勝てて嬉しい。必ずチャンピオンになります」(久田)。
次こそは必ずチャンピオンになる
 スーパーフェザー級は、4位のベテラン東上剛司(36=ドリーム)と、今年4月に現王者の尾川堅一(帝拳)に敗れた3位の杉田聖(26=奈良)の間で激闘が繰り広げられ、接戦を制し判定勝ちした杉田が2年連続での日本王座挑戦権を獲得。技能賞に選出された。
「MVPを獲れなくて残念。でも地元・大阪からたくさんの応援が来てくれたことが力になりました。来年こそはベルトを巻きます」(杉田)。
古豪を2度倒し文句なしのMVP
 スーパーバンタム級は、昨年12月に石本康隆(35=帝拳)との王座決定戦に小差で敗れ、涙を飲んだ2位の久我勇作(ワタナベ)が、古豪サウスポーの1位ジョナタン・バァト(カシミ)と対戦。立ち上がりからテンポの良いコンビネーションで攻めた久我は、初回に左フックからの右アッパーでダウンを先制。その後はバァトのラフなファイトに手こずりもしたが、4回に連打で押すと最後は右ボディでバァトを悶絶させてのノックアウト勝ち。見事MVPと賞金100万円を手にした。
発表されるまではドキドキしたと久我
 来年のチャンピオンカーニバルで石本への挑戦権を得た久我は、「前回の対戦から石本さんはさらに強くなっていると思うが、僕はそれ以上にレベルアップしている。今日もタフなバァト選手を倒したことで、またひとつ自信がついた」とリベンジに闘志を燃やし、賞金の使い道については「石本戦に向けて合宿費用などに当てたい」と話した。
来年のチャンカン出場権利を手にした
 これまでのトーナメント制から賞金ワンマッチに変更し今年で3回目を迎えた「最強後楽園ミリオンマッチ」は、西の久田、杉田、東の久我、麻生が来年のチャンピオンカーニバル出場権利を獲得した。なお、今年中に王座返上が行われた場合は、上位ランカーと王座決定戦を争うことになる。