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[ニュース]2010.11.25

黒田、前哨戦を制す

左:須田 右:黒田
 24日、後楽園ホールで開催されたホープフルファイトVol.7のメインでは、日本ライトフライ級1位・黒田雅之(新田)が日本タイトル前哨戦として、日本同級12位・須田拓弥(沼田)を迎え打った。黒田は前哨戦をスッキリとした形で勝利し、チャンピオンカーニバルでの王座決定進出の朗報を待ちたかったが、須田のインファイトに苦戦を強いられる展開となった。
 序盤から須田のインファイトに主導権を奪われた黒田は、中盤から体格差を活かし、接近戦でも左フック・右クロスをヒットさせ須田に応戦。序盤の劣勢を終盤に挽回し、須田との接戦を判定2-0で制した。
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 試合後の控室。黒田は前哨戦に勝利するも笑顔は見られず、沈んだ表情で試合を振り返った。「内容にこだわり過ぎた。良い試合をして勝とうと思っていた。逆に前に出られてしまい、それに付き合ってしまった。もっとズルいボクシングもしないと。中盤にペースを奪われ熱くなった」。接近戦の展開について「あれは悪い癖です。本当は自分の距離で、遠い間で打てるんですが、今日は一歩も二歩も近かった」と反省。タイトル前哨戦を首の皮一枚でクリアしたことについて「メンタル的な部分がこれから必要になる。今日は王座決定戦ってことを意識してしまったのかも」と今後に向け、改めて気持ちを引き締めた。
 日本ライトフライ級王者である井岡一翔(井岡)の世界挑戦が決定すれば、日本王座返上が考えられ、WBC世界ライトフライ級10位にランクされる家住勝彦(レイスポーツ)と黒田との王座決定戦になる公算が大きい。果たして黒田は、チャンピオンカーニバルで王座を懸けた戦いに進出することが出来るのか。今後の日本ライトフライ級タイトル戦線に注目したい。
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 一方、敗れた須田は、今回で現役を引退することを控え室で明かした。須田は第二の人生として競艇の選手を目指し、来月にはテストを受けると話した。