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[試合後会見]2016.7.25

OPBFウェルター級王座統一戦

激戦となったメインイベント
 OPBF東洋太平洋ウェルター級暫定王者の高山樹延(30=角海老宝石)対正規王者ジャック・ブルベイカー(24=豪)の王座統一戦が25日、後楽園ホールで行われた。
右が効果的に決まった
 前半、ブルベイカーが速いジャブから右フックをヒット。高山はロープを背負ってしまうも、すぐに左ボディを好打し対抗。手数でブルベイカー、有効打で高山を印象付けた。4ラウンド終了時の公開採点は39-37でブルベイカーが1者、39-37が1者で高山、38-38が1者と三者三様。その後は高山がコツコツと左ボディを効かせ後退させれば、ブルベイカーは打ち下ろしの右ストレートで応戦した。8ラウンド終了時の公開採点は78-74、77-75でブルベイカー、78-75で高山で正規王者がリード。後半、高山は左目上を偶然のバッテイングでカットしながらプレスをかけたが、ブルベイカーは巧みに距離を取り右ストレートを当てた。11ラウンド、ブルベイカーの長いリーチに悩まされた高山は右アッパーで起死回生のダウンをゲット。しかしこのピンチを乗り切ったブルベイカーは右ストレートを当てて試合終了のゴングとなった。ジャッジに委ねられた採点は116-111(ブルベイカー)、115-113(高山)、115-112(ブルベイカー)で、ブルベイカーが2度目の防衛とともに王座統一を果たした。
良い経験になった
 終盤にポイントを離し、敵地での防衛となったブルベイカーは「疲れた試合になった。思ったより相手は強かったが、思い通りの試合ができた。また日本で試合がしたいし高山とのリターンマッチもOKだ」と喜びを口にした。
2011年以来の敗戦となってしまった
 両目上をカットした姿で会見に臨んだ高山は「ポイントを取られているのはわかっていたが前に出れなかった。ひどいボクシングをしてしまった」と唇を噛んだ。「耳の裏にパンチをもらい集中力が切れてしまったが、何を言っても言い訳になる。相手の方が強かった。せっかくチャンスを作ってくれたのに結果を出すことができなくてすみませんでした」と言うと涙でタオルを濡らした。
有川稔男(31)
 この試合をバルコニー席で観戦した日本ウェルター級王者の有川稔男(31=川島)は「予想とは違った展開になった。高山さんがあれほどダメージを受けるとは思わなかった。相手の右が効いたのか9~10ラウンドに失速したのが印象的だった」と試合の感想を語った。
採点表