[試合後会見]2016.7.25
岡田博喜5度目の防衛戦
突然のクラッシュ
25日の後楽園ホールで開催された「角海老ボクシング」のセミファイナルは日本スーパーライト級王者、岡田博喜(25=角海老宝石)が挑戦者の同級3位、青木クリスチャーノ(27=駿河)を相手に5度目の防衛戦を行った。試合は序盤から岡田がキレのある左ジャブで青木を攻め立てた。
岡田が防衛に成功
初回、懐に入り勝負したい青木に対し、岡田はジャブを飛ばし連続ヒット。青木は右フックを叩き込むべくパンチを振り回したが、岡田の固いブロックに阻まれて決定打を奪うことができない。岡田は挑戦者のしつこい前進にやりにくそうな表情を見せるものの、右ストレートで顔を弾いた。4ラウンド、強引に距離を詰め連打で迫る青木を岡田は冷静に対処。上下にコンビネーションを散らしポイントを稼いでいった。前半終了時の公開採点は49-46が2者、49-47が1者で岡田を支持。劣勢の青木はなりふり構わず前に出たが、岡田は距離を作って回避すると左を浴びせ続けた。9ラウンド、両者が鋭く踏みこんだ瞬間、頭が激しくぶつかり青木の前頭部から出血。試合は続行不能となり負傷判定となり、88-85が1者、88-84が2者で岡田に軍配が上がり5度目の防衛に成功した。
出来は良くなかったと岡田
負傷判定ながら終わってみれば3~4ポイント差を付けての防衛となった岡田だが「距離が遠くてジャブが当たらなくやりにくかった。相手はもっと前に出てくるかと思っていた。サイドに回れば良かった」と反省の弁が続いた。「どこかで倒そうと思っていたが…。自分にガッカリしたしショックです」と最後まで笑顔はなかった。
悔しいの一言だと青木
一方、バッティングで負った左額を10針縫っての会見となった青木は「自分のボクシングをしようとしたが、向こうのペースになってしまった。相手は威圧感があり、そして常に冷静だった」と王者の強さを認めた。「自分の修正点はわかったので全て直し、必ずまたここに戻ってくる」と敗戦を前向きに捉え、再起すると誓った。
丸岡裕太(26)
この試合を観戦するために兵庫県尼崎市から上京してきた日本スーパーライト級8位、丸岡裕太(26=尼崎亀谷)は「チャンピオンが初回にカウンターを決めてペースを握るのかと思ったが、青木選手流の独特な動きでやりにくそうだった。両者の持ち味が出た良い試合でした。刺激をもらった」と感想を口にし最終の新幹線へと急いだ。
採点表