[ニュース]2010.10.25
帝拳ジム勢、圧勝!!
怪物ゴンザレスの階級を上げての暫定王座決定戦、そして西岡5度目の防衛戦は、「THIS IS BOXING」の名の通り、これぞボクシング!の醍醐味を存分に見せてくれた。そしてこの日、2つ世界戦の前座に組まれた3つの世界ランカー、元世界王者対決も、世界戦に劣らぬ素晴らしい好勝負となった。
山中慎介
世界を目指す帝拳の若手、日本バンタム級王者・山中慎介(WBA9位・WBC14位)は、WBA同級14位ホセ・シルベイラ(メキシコ)を寄せつけず、9回終了時TKOの完勝で世界への階段を一歩前進させた。それでも試合後の山中は「良いパンチが打てなかった。もっと踏み込めたはずなのに情けない。これからは一戦毎に強い相手になって行く。もっと頭を使って行きたい」と反省を口にしていた。
亀海善寛
同じく帝拳ジムの若手筆頭、世界に最も近い男と評される日本スーパーライト級王者・亀海善寛(WBA11位・WBC12位)は、元WBA世界ライト級王者ホセ・アルファロ(メキシコ)と対戦。アルファロを左ボディで攻略し、6回には左フック、ワンツーでダウンを奪い、元世界王者・小堀佑介(角海老宝石)を苦しめたアルファロを見事TKOで下した。試合後は亀海も反省に終始。「試合内容は悪い。もっと淡々と試合を運ばないと。良い経験にはなったが、まだまだ世界は遠いと思う」と、自身と世界との開きを感じていた。
ホルヘ・リナレス
そしてホルヘ・リナレスが一年振りに日本のリングに帰ってきた。王座を奪取(昨年のサルガド戦。サルガドは内山に王座を奪取される)されてから3戦目となる現WBA世界スーパーフェザー級1位のリナレスは、ヘスス・チャベス(メキシコ)と元2階級制覇同士の対戦。"闘牛士(マタドール)"の異名も持つインファイトのチャベスを初回から高速ジャブで完全に抑え込んだリナレスは、左アッパーそしてワンツーの連打で圧勝。4回終了時、棄権によるTKO勝ちを収めた。リナレスは試合後、「日本で良い試合を見せることが出来た。満足している。前回の敗戦で練習を一から変えたおかげで、フィジカルはとても良くなった。来年からはライト級でやりたい。S・Feは減量がきつい。チャンスがあればWBA・WBCのどちらでもかまわないが、出来ればWBC王者のウンベルト・ソト(メキシコ)と戦いたい」と語り、25歳のリナレスはライト級以降は5階級制覇を目指しているとした。