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[リオ五輪予選]2016.6.29

WBA「OK」でソリスら参戦

来日も3度しているソリス
 リオ五輪の予選は、いよいよ延期されていたバルガス(ベネズエラ)開催のWSB&APB予選(来月3日から8日)のみ。大半の強豪国の大半の強豪選手はすでに本戦出場を決めてしまった上に、最後の予選には「WSB(ワールド・シリーズ・オブ・ボクシング)かAPB(AIBAプロボクシング)に参加していない選手は出場できない」という条件まである。それにも関わらず、ヘビー級とスーパーヘビー級以外には、3枠も用意されているため(最重量の2階級では1枠)、五輪出場を逃した日本人選手からも「おいしい」という歯がゆい声が聞こえているが、先日、この予選に「本家プロボクサーの出場」も認められたため、過去に日本のトップ選手たちを苦しめてきたリボリオ・ソリス(ベネズエラ)も参戦を表明している。
河野から王座を奪取したソリス
 既報のとおりプロボクシングのメジャー団体でもWBCとIBFは、五輪出場に期限付きの追放処分を発表したが、WBAはこうした「NO」のスタンスを取らず、ひとまず「OK」。WBAとの関係が深いベネズエラで行われるこの予選で、同団体の世界スーパーフライ級王座を2013年、河野公平(ワタナベ)から奪ったソリスが出場の意志を電撃発表した。ソリスは河野戦後も体重オーバーで失格になりながらIBF世界同級王者・亀田大毅(亀田)との王座統一戦にも勝利。1階級上でもWBC世界バンタム級王者の山中慎介(帝拳)から2度のダウンを奪い合うなど、日本のトップ選手を相手に戦前予想以上の活躍を見せてきた強豪だ。
計量失敗ながら大毅に勝利
 予選で希望した階級は56kgのバンタム。すでにルールの違いを痛感しているのか「優秀な選手が多く、本戦出場は難しい」とも語っているが、WSB&APBの参加選手たちも少なからず本来の五輪ボクシングへのルール適応力を落としているのが現状だ。何より強敵不在の地元リングとなると、ソリスが持ち前の馬力を活かし、3位以内に入る可能性や、本戦で日本代表の森坂嵐(東京農業大)と対戦する可能性も十分ある。
山中戦はダウン応酬で判定負け
 なお、他にもこの予選にはWBAで現在も世界ミドル級の暫定王者であるアルフォンソ・ブランコ(ベネズエラ)も出場を表明しており、こちらは2007年の世界選手権で準優勝した元エリート。客観的に見ればこちらのほうが高い期待を持てる。ソリスはプロ戦績23勝(10KO)4敗1分の34歳。ブランコは12勝(5KO)無敗の30歳。
同級日本代表の森坂