[試合後会見]2016.5.28
田中恒成「経験不足」
第弐章幕開け
名古屋国際会議場で28日、畑中ジム主催のイベント「SOUL FIGHTING51」が開催された。メインイベントでは前WBO世界ミニマム級王者の田中恒成(20=畑中)がライトフライ級テストマッチと題してIBF世界ライトフライ級10位のレネ・パティラノ(比)を迎え50.0kg契約10回戦に臨んだ。田中は2階級制覇に向けてどのようなスタートを切ったのか。
ダウンシーン
試合は、序盤から田中の鋭いジャブがヒットしパティラノの出端を抑えるところからスタートする。パティラノは頭を低く前にでて接近戦を挑むも田中のボディワークに2打目が空を切る。中盤、田中の左ボディが効果的にパティラノにダメージ与えていく。すると6ラウンド、連打でボディを打ち抜かれたパティラノがたまらずロープを背に後退、ここを好機ととらえた田中がラッシュを仕掛けパティラノが力なくダウン。そのまま10カウントを聞かせた田中がライトフライ級テストマッチを見事なKO勝利で飾った。
会見の模様
試合後、田中は「経験不足ってよく聞くけど、あ、こういうことかって試合中に思いましたね。最後倒しに行くところとか、雑になっているし、まだまだ経験を積まないといけないと思いました」と完勝にも反省の言葉が口をついた。「この体重(ライトフライ級)でやることについては調整もうまくいったし、やれる自信にはなりました」とテストマッチマッチに自ら合格点をつけた。次戦については「次はぜひ日本人王者の方とやりたい。(WBA世界ライトフライ級王者の)田口良一選手とやりたいです。ぜひやってください」と王者への挑戦を熱望した。
採点表
会見に同席した畑中清詞会長は「まあ、今日の粘る相手に余裕はなかったけど、良い経験になったと思う、今日の試合はギリギリ合格点じゃないですか。今から(王者に)交渉を始めますよ」と愛弟子の出来に笑顔をみせた。
レネ・パティラノ(比)
一方、リング上で苦悶の表情をみせたパティラノは「途中から息ができなくなった。タナカはスピードもパワーも今までやったことのないほど強かった」と大粒の汗をぬぐった。