[WBO世界戦発表]2016.5.23
師弟対決決定
師弟対決が決定
兵庫県三田市内の大成ジムで23日、東洋太平洋ミニマム級暫定王者でWBO世界ミニマム級1位の加納陸(18=大成)の次戦、世界戦発表会見が行われた。5月8日に王座決定戦で暫定タイトルを獲得した加納は日本人最年少世界王者の記録(18歳9ヶ月10日)の更新を目指し、8月20日(土)、三田市駒ケ谷体育館でWBO世界ミニマム級王座決定戦として4団体制覇王者で同級2位の高山勝成(33=仲里) と拳を交えることが発表された。
左:丸元大成会長
会見の冒頭丸元大成会長は「今月最初に、暫定タイトルを獲った加納陸は8月20日、(加納)陸が国内デビューする前からスパーリングパートナーとして呼んでもらったり、アドバイスをもらっていた偉大な4団体制覇王者であり、(加納)陸とは師弟関係と言っていい、高山勝成選手を相手にWBO世界ミニマム級王座決定戦に臨むことが決まりましたのでここに発表します。これまで井岡弘樹氏が持つ国内最年少世界王者記録に挑戦するといってきましたが、8月20日に(加納が)獲ると18歳9ヶ月5日となり記録更新できます。全力で獲りにいきたいとおもいます」と意気込みを語った。
加納陸(18)
加納は「15歳の時から練習を一緒にさせてもらったり、アドバイスをもらっていた高山さんと試合ができるのが本当に嬉しいし、光栄です。リスペクトしている高山さんだからこそ、しっかり勝って世界王者になりたいと思います」と目を輝かせた。高山の警戒するところを聞かれた加納は「キャリアです」と即答した。国内最年少世界王者記録については「今月暫定のタイトルを獲った時にようやくはっきりとした目標になった感じでした。そこはしっかり狙いにいきたいと思います」と宣言した。
高山勝成(33)
続いて高山は「15歳の頃から見ていた陸選手と試合が決まり驚いているし、気を引き締めています。加納選手の前戦をみて、すごいスピードで成長していることを感じましたね。でも、東洋太平洋や日本のタイトルとワールドタイトルとは違いますからね。その違いを当日リングの上で証明するだけです」と日本最多16度目となる世界戦に貫禄をみせた。秘策はあるかと問われた高山は「キャリアです、違いをみせます」と語った。
中出博啓トレーナー
高山陣営の中出博啓トレーナーは「正直、感無量の気持ちです。2年半前から知っている加納選手と試合が決まり嬉しく思っています。こちらも誰もがやったことのないことにチャレンジしようと4月に再起し練習を再開していたので負けるわけにはいきません。高山は16度目の世界戦で5度目の返り咲きになります」と早くも勝利宣言をし会見を締めた。
決戦は8月20日
日本国内で世界挑戦するためには、事前に日本もしくは東洋太平洋タイトルを獲得する必要がある。加納は東洋太平洋王座は獲得しているが
、暫定王座であるため、通常は国内で世界タイトルに挑戦できないのだが、加納は今回、世界ランキングと世界王座を認定するWBO本部から指名挑戦者に選ばれたため、日本国内での世界初挑戦が実現した。なお、加納陸の持つ暫定タイトルは明日付けで返上されることも併せて発表された。