[試合後会見]2016.5.12
再出発した内藤律樹
終始冷静に戦った内藤
前日本スーパーフェザー級王者の内藤律樹(24=E&Jカシアス)が12日、後楽園ホールで開催された「DANGAN160」のメインイベント、ライト級8回戦でOPBF東洋太平洋同級3位のチャイヨン・シットサイトーン(35=タイ)を相手に再起戦を行った。自分のボクシングを取り戻すと誓った内藤はタイ出身のベテランを相手に序盤からペースを握った。
11ヶ月ぶりの勝利となった
初回、内藤の速いジャブにチャイヨンはついていけない。3ラウンドになると内藤は距離を詰めてワンツーを好打。左ボディがヒットしのけぞらせる。チャイヨンの返しのパンチにも冷静に対処した内藤は左ストレートを伸ばし膝を揺らすが勝負を急がない。着実にポイントを稼いでいった内藤は7ラウンド、ワンツーボディでコーナーに詰めるがチャイヨンの粘りにフィニッシュすることができない。最後まで内藤は主導権を譲らずフルマークの判定勝利で再起戦をクリアした。
ノルマは達成したと内藤
控室に戻ってきた内藤は「前回よりかは良かったですね」と安堵の表情。「ブロックとパンチを外すのを課題としてフルマークの判定で勝つのが最低条件だったのでノルマはクリアできた」とコメントを口にしたが「バッティングに気を付けたので無理はしなかった。少し慎重にいきすぎたかもしれない」と反省点をあげるのも忘れなかった。前戦、初黒星を喫したことにより上手いだけでは勝てないと気を引き締めることができたという内藤は「スーパーフェザー級でもライト級でもチャンスのある方に挑戦したい。ただ、尾川選手との再戦を一番に望む」とタイトルを奪われた尾川堅一(27=帝拳)とのリベンジを狙うと語った。
チャイヨン
3度目の来日も黒星となったチャイヨンは「(内藤は)パンチはそこまで強く効いたのはなかったが、スピードはこれまで戦ってきたボクサーの中で群を抜いていた」と再起戦を制した前日本スーパーフェザー級チャンピオンを称えた。
伊藤雅雪
この試合を観戦していたOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(24=伴流)は 「パワーがついたように思えました!一発で倒すパンチではないですが、スピードを残したまま、からだ全体にパワーがついた感じがした。倒せはしなかったですが、良い試合だったと思う。また(内藤さんと)試合したくなりました」と昨年2月に対戦し名勝負を生んだライバルとの再戦に目を輝かせた。