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[試合後会見]2016.4.19

岡田vs麻生、激突再び!

2度目の元同門対決
 19日の後楽園ホールでは、日本スーパーライト級王者・岡田博喜(26=角海老宝石)対指名挑戦者・麻生興一(30=三迫)のタイトル戦が開催。前回14年7月の対戦では接戦のすえ、岡田が麻生の圧力を撥ね退ける形で判定勝ちし、初防衛に成功した。
麻生がボディを突き刺す
 1年9ヶ月ぶりの今回も、麻生が猛烈なプレスをかけ試合はスタート。ゼロ距離までガードを固めてはストレート、フックを振るう挑戦者に対し、王者はバックステップで空間を作ってはワンツーからアッパー、フックのコンビネーションを打ち込む。前回同様、序盤から激しい打ち合いが続き、満員の場内は早くも沸き立った。
覚醒した岡田がV4成功
 昨年、右拳の怪我で休養を余儀なくされた岡田は、この間に鍛えた下半身と左が見事に安定していた。速い切り返しで左右を連続で叩き込むと、麻生は4回までにヒッティングで流血。麻生も左ボディを効かせ岡田の疲れを誘ったが、5回までの採点は50-45、50-45、49-46と王者がほぼ独占。後半も左アッパーの4連打など、凄まじい手数で挑戦者を攻め立てた。麻生も崩れることなく詰め続けたが、左右3ヶ所の傷は出血が酷くなる一方となり、2度目のドクターチェック後にレフェリーは試合をストップ。前回以上のパフォーマンスを見せた岡田が7回TKO勝ちを収め、4度目の防衛に成功した。
激闘後は健闘をたたえあった
 かつての同門を再び退けた岡田は、リング上でマイクを握ると「今度は違うベルトをかけてやりましょう」と麻生に投げかけたが、控え室に戻れば「勢いで言ってしまった。正直やりたくない」と苦笑い。それでも今回は冷静に、スタミナを考えながら試合を進めることができたと喜び、練習の成果に手応えを感じていた。
前回の対戦から成長を見せた
 麻生に完勝し国内敵なしを印象づけた岡田だが、7月にも5度目の防衛戦を予定しており、次のステップはまだ早いと否定。IBF王座挑戦を控える元東洋太平洋同級王者・小原佳太(三迫)の名前が出ると、「今はまだ自信がない。もっと身体を作らないと太刀打ちできない」とコメントした。
また次があるよと三迫会長
 一方、傷口を治療し終えた麻生は、さばさばした表情で「完敗、またダメでしたね」と口を開いた。前回同様、前半はボディを効かせて後半にポイントを取り返す作戦だったが、「状況を理解する冷静さが足りない。序盤からプレッシャーをかけすぎた」と反省し、新しくタッグを組んだ加藤健太トレーナーも「組んでまだ日が浅く、上手くブレーキをかけることができなかった」と悔しさをにじませた。そんな二人を三迫貴志会長は「よくやったよ。チャンスはまた必ずくる」と労っていた。