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[試合後談話]2016.4.17

太尊康輝、再起戦

伸びのある左ストレートをみせた
 日本ミドル級6位日本同級6位太尊康輝(22=六島)が17日、大阪住吉区民センターで行われた「610ヤングフェスティバル」のメインイベントに登場。ペットスリヤー・シンワンチャー(タイ)とWBC世界ユースミドル級王座決定戦を争った。
太尊らしく豪快にKO
 開始からサウスポー太尊はジャブでペットスリヤーの顔を弾くと早くも主導権を支配。距離を掴んだところでワンツーを叩き込みダウンを奪った。立ち上がったペットスリヤーだったが、最後はロープに詰めてアッパーが決まると2度目のダウン。進化を見せた太尊が再起を飾るとともにWBC世界ユースのベルトを手に入れた。
今は練習が楽しいと太尊
 傷一つなくノックアウト勝ちを収めた太尊は「今までは当たれば倒せるというボクシングをしてきたが組み立てを考えながら試合に臨んだ。最初のワンツーは練習してきたことが出たもの」と手応えを口にした。柴田に敗戦したことにより基礎からボクシングを見直したという太尊は「応援してくれる方に挨拶回りをしつつ明日から練習をはじめたい」。「欧米の体の大きな選手と試合しても勝てる実力を付けたい。5~10年後を見据えて今は焦らず実力を付けたい」と強さを貪欲な姿勢をみせた。
常に強い者と戦っていきたい
 セミファイナルは61.0kg契約8回戦、IBF世界Sフェザー級9位の仲村正男がサンサックナロン(タイ)と対戦。鋭いジャブで先手を取ると2ラウンドに強烈な右ストレートで10カウントを聞かせた。
 今年初戦をKO勝ちした仲村は「左を制する者は世界を制するという格言がある通り、ジャブを意識した。ダウンを奪った右ストレートはガードの隙間を狙ったもので手応えがあった」と白い歯を見せた。国内Sフェザー級は盛り上がりを見せているが「強い選手と戦うのがボクシング。機会があったら尾川選手(帝拳)や伊藤選手(伴流)という強いチャンピオンともやりたい」と対戦を熱望した。
壮絶な打撃戦となったランカー対決
 第4試合はフライ級のランカー対決。2015年度の全日本新人王の坂本が壮絶な打撃戦を制し、日本ランカーの油田を下した。
これからもボクシングと学業の両立を目指す
 左目を大きく腫らしながら会見に臨んだ坂本は「初めての8ラウンドでの試合で正直、しんどかった。今までの試合なら倒せていた展開でも相手のメンタルが強かった。これがA級の選手なのだと思った」と試合の感想を口にした。試合の2週間前にインフルエンザの影響で8日間練習を休み、スタミナに不安が募ったという坂本だが「セコンドが声をかけてくれたり応援があり踏ん張ることができた」と感謝した。明日の朝10時から大学院の授業に出席するという坂本はランキングを上げながらチャンスを待つ。