ボクシングモバイルニュース
[ニュース]2010.9.23

加藤、12年目の戴冠

左:加藤 右:沼田
 前王者・中川大資(帝拳)の負傷により返上、空位となった日本ウェルター級王座。22日、後楽園ホールで同級2位・加藤壮次郎(協栄)と、元王者の同級5位・沼田康司(トクホン真闘)の両者で王座決定戦が争われた。
 試合は、デビュー12年目にして初の日本王座挑戦となった加藤が36戦のキャリアを発揮。常に自身の間合いとリズムで試合を組み立て沼田の強打を封じ込めると、左フック・右アッパーでポイントを奪い、遂に悲願の日本ウェルター級新王者に輝いた!!
拡大写真
 デビューから苦節12年、日本王座を奪取した加藤壮次郎は、リング上のインタビューで万感の想いを語った。「デビューから12年目。本当に長かったです。途中で何度辞めようと思ったか。でも沢山の応援があったからここまでやってこれました!皆さんのお陰です」と応援団に深く頭を下げた。
拡大写真
また、最大の功労者として「今まで支えてくれた真寿美さん。ありがとう!!」と愛妻に喜びのメッセージを送った。王者としての今後に加藤は「チャーリー太田選手(八王子中屋)と闘いたい。ウェルターとスーパーウェルターのタイトルを懸けて闘ったら駄目なんでしょうか?」と、驚きのビックマッチを熱望した。
拡大写真
 医務室での診断が終わり、控室で協栄ジム金平会長と並んで喜びの会見を行った加藤。まず、金平会長は「今日の加藤の試合は初めて合格なんじゃないかな。パンチ、スピードのある沼田選手に上手く戦った。日本王座を巻いたことで、これで"加藤術"と言えるかな。今日の加藤の勝利で、25日に向けて弾みがついた」と加藤に合格点を与えた。
拡大写真
 続いて加藤が試合を振り返り「前半でペースを取れたのが良かった。パンチを当てているって感触もありました。沼田選手はスピードもありパンチもある相手。作戦としてはコンパクトに打って行くことを心掛けました」と、焦らず作戦通りの試合運びだったとコメント。また、感謝のメッセージを送った家族のことを訊ねられた加藤は「もうすぐ娘の誕生日なので、家族に最高のプレゼントが出来ました」と満面の笑顔を見せていた。
拡大写真
 デビューから12年目にして遂に大輪の華を咲かせた加藤壮次郎。日本ウェルター級王者としてどんな"加藤術"を駆使し、その腰に巻く日本最強の証を守って行くのか、今後に注目したい。