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[ニュース]2016.3.30

天笠尚、12Rのスパーを完遂

順調な調整をみせる天笠
 4月16日、英国・リーズでジョシュ・ワーリントン(25=英)の持つWBCインターナショナル・フェザー級タイトルマッチ12回戦に挑戦するIBF世界同級14位・天笠尚(30=山上)が29日、都内の協栄ジムで12ラウンドのスパーリングを行った。天笠は無尽蔵のスタミナぶりを発揮して敵地での決戦に向けて好調をアピールした。
強打は健在
 最初に元日本Sフェザー級1位の松崎博保(33=協栄)と4ラウンドに打ち合いを見せた天笠は、強烈な左ボディをヒットさせ松崎を後退させると次第にペースを握り、右クロス、右アッパーで世界ランカーの貫録をみせた。続けて登場した元日本Sバンタム級暫定王者の瀬藤幹人(36=協栄)との8ラウンドのスパーでは、前に出てくる瀬藤に真っ向から激しい打撃戦を展開。後半になっても豊富な手数は落ちることなく実戦練習を終えた。
内田洋二トレーナーと天笠
 「松崎さんも瀬藤さんも上手くて、内容的には決して良くなかったが、長いラウンドで常に手数は出そうと思っていたので最低限はできた」と大粒の汗を拭いながらスパーの感想を口にした天笠。「判定では勝てないと思うので、ガードの上からでも打ちまくって崩していく」と敵地である英国に乗り込んで22戦無敗のホープに初黒星を付けに行く。試合までに週2回、12ラウンドのスパーリングを行うという。
松崎博保
 天笠の相手を務めた松崎は「今回、初めてスパーしたが、遠い距離から独特のタイミングでパンチが飛んでくる。KO率が高いだけあって怯むと一気に仕留めにくるのはさすが」と天笠の強さの秘訣を分析した。
 内藤律樹(23=E&Jカシアス)との王座決定戦から試合間隔が空いている松崎だが「タイトル戦で負けてから自分の中で納得いかない部分があって復帰を決めた。5~7月にフェザーかSフェザーのランカーに挑戦できれば」とかつて日本王座に3度挑んだ元トップコンテンダーは約2年4ヶ月ぶりの復活を目指す。
瀬藤幹人
 天笠とのスパーは6度目になるという瀬藤は「やはりパンチがありますね」と細身の暗殺者の実力を評価。2014年10月以来、試合が遠ざかっている瀬藤だが「ずっと練習は続けている。スパー中心の練習でスタミナも付いてきた。Sバンタム級のランカーと対戦したい。まだ頑張りますよ」と次戦で50戦目を迎えるベテランはランキング返り咲きに闘志を燃やす。