ボクシングモバイルニュース
[試合後会見]2016.3.26

軽量級の熱き戦い

初回から激しく打ち合った
 26日、熊本市・フードパル熊本で開催された「火の国ファイティング」のメインイベントはチャンピオンカーニバル日本ミニマム級タイトルマッチ、王者・福原辰弥(27=本田F)対同級1位・栄拓海(22=折尾)が対戦。接戦が予想された一戦は初回から激しい主導権争いが繰り広げられた。
強敵を下した
 初回、サウスポー福原がキレあるワンツーをボディにヒットすれば、栄も右ストレートで対抗。両者、クリーンヒットが決まる度に大歓声が巻き起こった。福原がプレスをかけながら右ボディを好打。栄も手数で応戦して一進一退の攻防を繰り広げた。有効打で上回った福原は、前半を1~3ポイント差でリードすると後半になっても運動量を落とさず攻め続けた。劣勢の栄は打ち終わりに左フックで反撃を試みたが、福原も最後まで真っ向から打ち合う姿勢を見せ勝負は判定へ。後半、ポイントをさらに引き離した福原に軍配が上がり初防衛を果たした。
前回の試合より良かったと福原
 最強の挑戦者を退けた福原は「思っていたよりジャブが当たった。ボクモバ投票でも不利な予想が立っていたので見返そうと思っていた。初防衛をクリアした以上に世界1位に勝てたことがうれしい」と白い歯を見せた。しかし、「ボディ攻撃を起点に試合を組み立てるのは僕の持ち味なのでもっと出したかった。倒せるパンチももっとほしい」と課題を挙げるのも忘れなかった。世界ランク上位進出が濃厚となった福原だが「気が早いし今のままでは勝てないと思うが、高山さんと戦いたい。名前のある選手なので勝って名を上げたい」と日本初の世界4団体すべてのベルトを腰に巻いた元王者との対戦を熱望した。
力は出し切ったが…
 一方、最後までベルト獲得に執念をみせるも初黒星を喫してしまった栄は「パンチのタイミングも合っていたし、ボディが効いていたのもわかっていたが追い込むことができなかった。接近戦に付き合ってしまったのがいけなかった」と唇を噛んだ。「これまでで一番気持ちの強い選手だった。良い経験になった」と敗戦を糧に再び立ち上がる決意を示した。
採点表