[試合後会見]2016.2.23
暫定王座を手にしたのは?
クルスの顔面がゆがむ
23日、後楽園ホールで開催された「DANGAN154」のメインイベントはOPBFウェルター級暫定王座決定戦、3位・高山樹延(30=角海老宝石)対同級4位・ジョエル・デラ・クルス(フィリピン)が行われた。さらに高みを目指すべく、6度防衛していた日本王座を返上してOPBF王座に挑んだ高山は、存在感のある内容で王座を手にすることはできたのか?
久しぶりのノックアウト勝利!
序盤、高山はガードをしっかり固めてクルスの懐に飛び込んではボディを連打、早くもペースを握った。今回が来日3度目となるクルスもボディへのパンチを返し抵抗を見せたが、フィジカルで勝る高山が圧力を強め主導権をがっちりと握った。高山は4ラウンド終了時の途中採点で2~4ポイント差をつけてリードを奪うと、攻撃の手を緩めずいよいよKO狙いに出た。最後はロープに追い込んで右アッパーをボディにめり込ませるとクルスは悶絶。そのまま10カウントが数え上げられた。高山が鮮やかなノックアウト勝利で暫定王座を手に入れた。
次は正規王者との対戦だ
2本目となるベルトを肩にかけ控室に戻ってきた高山は「いつもリングで戦っている時にこんなはずじゃないと思ってしまう。緊張しているんですかね?」と内容には納得がいかないといった様子。それでも「ずっと倒して勝ちたかったのでそこは良かった」と安堵の表情を見せた。ボディへの攻撃が集中し過ぎたという高山は「スパーでもボディ中心の攻撃にしてスタイルチェンジしているが、体が浮いたところに余計なパンチをもらってしまった。そこが修正点」と反省も忘れなかった。次戦に話が及ぶと「ジャック・ブルバッカ―(豪)とできたら日本で試合がしたい。いつでも出来るよう準備をしておく」と3月に防衛戦を控えている正規王者との統一戦に標準を合わせた。
最後のパンチは効いたとクルス
中盤まで粘りを見せるもKO負けしたクルスは「自分では頑張ったつもりだが、あのみぞおちのパンチは効いた。高山はハートが強くて良い選手だった」と完敗を認めた。