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[試合後会見]2016.1.16

復活の岡田!

暫定王者を追い込む
 16日、後楽園ホールで開催された2016年最初の興行、「ダイナミックグローブ」のメインでは、日本Sライト級正規王者・岡田博喜(26=角海老宝石)と暫定王者・中澤将信(33=帝拳)の王座統一戦が行われた。
 試合は右手親指付根の骨折から10ヶ月ぶりに復帰した岡田が、この間に鍛え直したという左ジャブで序盤からペースを握った。
最後はストップを呼び込んだ
 対し、20戦目で念願のタイトルを獲得した中澤は、冠についた暫定の二文字を消すべく前に出たが、立てたガードの間を割られると早々に顔面を赤くし、初回終盤には鼻血も滴らせた。2ラウンドには左ボディにパンチを集め突破口を開こうとしたが、ヒッティングで右目尻をカットするなどピンチが続き、迎えた3ラウンドに右ストレートを浴び体が泳いだ。ここは踏ん張りダウンは免れた中澤だが、このチャンスを岡田が見逃さず、ロープに詰めワンツー、フック、アッパーを連打。最後は一方的に打ち込まれ、レフェリーが割って入ると同時にタオルが投げ込まれた。試合後、中澤は右目に異常の疑いがあり病院に直行となった。
3度目の防衛に成功
 圧巻のKO劇で完全復活以上のインパクトを印象づけた岡田は、勝利者インタビューで「10ヶ月ぶりのリングは」の問いに「楽しかった!」と答え、満面の笑みでファンの応援に感謝した。
内容には不満だが
 リング上では喜んだ岡田だが、控え室に戻ると一転して「もっとジャブを突いて突き放したかった。後手に回る場面もあっていい内容じゃない」と不満を口に。だが、指導する佐藤直樹トレーナーから「復帰した辺りから急にレベルが上がった。覚醒している」と高評価を受けると、これには素直に喜び、体幹トレーニングを含めた練習の成果と話した。
誉められれば嬉しい
 拳の不安もなく復活をはたした岡田は、チャンピオンカーニバルで指名挑戦者の麻生興一(29=三迫)を迎えてのV4戦が予定される。初防衛戦で退けた元同門の麻生との再戦に「あまりやりたくはない」と本音も出たが、「やるなら倒して勝ちたい」と強気な姿勢は崩さず。さらに「次をクリアしたあとに考える」と前置きした上で、空位となった東洋太平洋王座の決定戦、2月13日に行われる同級3位・岩渕真也(草加有沢)対同級9位アル・リベラ(比)を注目していると付け加えた。