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[試合後会見]2015.12.14

伊藤対江藤のOPBF戦

超満員の後楽園ホール
 超満員に膨れ上がった14日の後楽園ホール(公式発表1827人)。Sフェザー級祭りの先陣を切ったOPBF東洋太平洋タイトルマッチ、王者・伊藤雅雪(24=伴流)対同級1位・江藤伸悟(26=白井・具志堅)の一戦は、ジャブで探り合う静かな立ち上がりでスタートした。
試合の模様は18日深夜27時からフジテレビ(関東ローカル)で放送。
採点表
 序盤は偵察戦に終わったが、伊藤がフットワークとハンドスピードで上回り優勢。4回終了時の途中採点を38対38、39対38、39対37の2-0でリードした。ペースを上げたい江藤だが、カウンターで待ち受ける伊藤の前にリズムが掴めず、5回以降はさらに引き離され6回には右ストレートを痛打された。大きなダメージは与えられなかった伊藤だが、中盤も単発ながら有効打で上回り8回終了時の採点は78対75、78対74、79対74とリードを広げた。いよいよ後がない江藤は強引に距離を詰めるが、10回にボディを叩かれ体をくの字に曲げると、終盤もチャンスを作れないまま終了のゴング。伊藤が最大7ポイント差をつけ、初防衛に成功した。
前回の反省を活かせなかった
 終始後手に回ってしまった江藤は試合後、「やろうとしていたことが出来ず、そのまま相手に飲まれてしまった。自分の力が足りなかった」と涙を拭いコメントを残した。
良い経験になったと伊藤
 一方、伊藤も決して満足のいく内容ではなかったが、2週間前に右手首を捻挫していたことを明かし、「終わってほっとしている」とひとまず勝利に安堵した。「痛みを確認しながら打っていたので単発になってしまった。効いているのも分かっていたが攻め切れなかった」と悔しがったが、それでも「この状態で12ラウンドを通して左で組み立てられたのは良い経験」と収穫もあったようだ。「次は万全の状態でもっと良い試合ができるように頑張る」とした伊藤は、この後に行われた日本同級王座戦の勝者との対戦を希望した。