[試合後会見]2015.11.22
熊本!大激戦の行方
タイトル戦らしい盛り上がりを見せた
22日、フードパル熊本で開催された「火の国ファイティング」のメインイベントは大平剛(31=花形)が返上した日本ミニマム級王座決定戦、同級1位福原辰弥(26=本田F)対山本浩也(24=全日本P)が行われた。これがタイトル初挑戦となる福原が地元のファンの前でベルトをもたらすことができるのか。それとも2度目の日本王座アタックとなる山本がベルト奪取となるのか――。
会場となったフードパル熊本
試合は地元、熊本の大声援を受けたサウスポー福原がワンツーを上下にヒットして主導権を握る。リズムに乗った福原は左をテンポ良く当ててポイントを稼いだ。このまま福原ペースで試合が進むかと思われたが、ベルトに執念を見せる山本は8回からプレスを強めボディへ連打。これが思いのほか効いてしまった福原は後退。さらに山本の左フックで膝を揺らしてしまった。逆転を狙って猛攻を仕掛けた山本だったが、福原も懸命に打ち返し試合終了のゴングを聞きた。前半の貯金を守り切り、かつてOPBF王者だった豊住徳太郎以来、12年ぶりに熊本の地にベルトをもたらせた。
反省が多いと福原
本田フィットネスジムに12年ぶりのベルトを持ち帰ることとなった福原は「ベルトを獲れたのはうれしいけど内容は良くなかった。もっと先手を取らないといけなかった」と喜びよりも先に反省を口にした。「1ヶ月前にアバラを負傷していた影響でスパーできなかった。後半ボディが効いてしまったけど声援を聞いて頑張れた
」。「もっと打っては離れてのボクシングをしたかったが、今日は反省が多いです。このままでは栄選手には勝てない。もっと練習します」と早くも前を見据えていた。「せっかく取ったベルトですから簡単には渡したくないですから」と新チャンピオンのプライドをのぞかせた。
後半追い上げたが…
一方、後半怒涛の追い込みで逆転を狙ったが2度目の日本タイトル挑戦に失敗した山本は疲労困憊の表情で「前半、相手の距離が遠くてボディが当たらなかった。もっと足を使ってくると思っていたのに前に出てきたからビックリした」と試合を振り返った。「後半、ボディへのパンチが手応えあったが、スタミナがキツかった」と悔しさをにじませていた。
採点表