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[試合後会見]2015.11.7

比嘉、連続KOなるか?

比嘉の圧力にテソリオは何度もロープに押し込まれた
 7日、後楽園ホールで開催された「第543回ダイナミックグローブ」のメインイベントはWBCユース・フライ級タイトルマッチ、王者・比嘉大吾(20=白井・具志堅)がレンレン・テソリオ(23=フィリピン)を迎えて初防衛戦を行った。デビュー以来、7戦してすべてKOでマットに沈めてきた比嘉がどのような戦いを見せたのか――。
ストップの瞬間
 比嘉が初回からガードを固めて回転のある連打で攻勢、テソリオも強気に左右のボディで反撃したが、比嘉の圧力は回を追うごとに勢いを増した。
 5回終了時の公開採点で2者がフルマークで比嘉優勢で折り返した後半、「大吾」コールの後押しを受けて迷いのない攻撃を仕掛けKO決着に期待が膨らんだが、テソリオも粘りを見せた。しかし、最終10回に比嘉が右ストレートから一気のラッシュを決めるとついにレフェリーが試合を止めた。
具志堅会長も太鼓判
 大勢の報道陣を前に笑顔を見せた比嘉は「最初から攻めたが粘られた。判定までいくと思っていたので最後に倒せて良かった。まだ未完成だが、ガードを固めて攻め続ける自分のボクシングは出来たと思う」と自身の出来に満足げな表情を見せた。前回、タイでKOしたのが自信になったという比嘉は「これからも攻めてお客さんが喜ぶ試合がしたい。いつか沖縄の歴代世界チャンピオンのようになりたい」と抱負を語った。
 師匠である具志堅用高会長は「ガンガン打ってくるタイプの選手に攻め続け、10回に倒したのが良かったし今後が楽しみ」と愛弟子の急成長ぶりに目を細めた。今後は「ユースの防衛戦をするか世界ランカーを呼ぶか海外で勝負させるか選択肢が増えた。できるだけ早くチャンスをあげたい」と強気のマッチメークで育てる方針だという。
ショックを隠し切れなかった
 意地を見せ、倒れることを拒否し続けるも最後はストップ負けとなってしまったレソリオは「ポイントはもっと取れていると思った。比嘉はスタミナがあってストロングな選手だった。前回の来日で戦った五十嵐俊幸(帝拳)とはまた違う強さがあった」と痛めた目の上を氷で冷やしながら言葉少なく試合を振り返った。
採点表