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[公開練習]2015.10.29

前原「やることはやった」

前原太尊・康輝(22)
 後楽園ホールで11月9日(月)に柴田明雄(33=ワタナベ)の持つ日本と東洋太平洋ミドル級のベルトに挑戦する東洋太平洋同級1位の前原太尊・康輝(22=六島)が29日、所属する六島ジムで練習を公開した。
迫力のスパーリング
 前原は、今回の試合に向けてスパーリングパートナーに元WBA世界スーパーウェルター級暫定王者の石田順裕(40=グリーンツダ→引退)を招聘。海外での経験も豊富な石田に「学ぶことが多い」と収穫を強調した。
 スパーリングを開始した両者は、国内では中々見ることのできない迫力あるパンチの応酬。プレスをかけると接近して左右のボディを入れる石田に対して、前原は距離をとってロングの左ストレートを決め一進一退の攻防をみせた。すると2ラウンド終了時点での石田の疲労具合をみた六島ジム枝川会長から「石田、今日はこのくらいで止めるか」と問われた石田が「はい」と即答し3ラウンドの予定が2ラウンドでスパーリングは終了。
石田順裕(40)
 スパーリングを途中で切り上げた石田は「いや~、強くなりましたね。毎回教えたことをマ スターしてくるので、僕はどんどんやりにくくなっています(笑)」と前原の成長に太鼓判を押した。「デビュー当時からみていますけど、本当に成長したと思います。柴田選手はキャリアもあるしテクニックもあるから、彼(前原)にとっては今までで一番しんどい試合になると思うけど、この勢いで獲ってきてくれると思いますね」と期待した。
枝川孝会長
 練習を見守った枝川孝会長は「ちょっと今疲れが出てきたみたいやけど、前やったら意地で『やります』と言っていたけど今は『休みます』と言ってきよったし、成長もしてる。チャンピオンも雑誌とか見たら前に出てくると書いてあったけど、石田にも来てもらってどっちも出来るようになってきとるし大丈夫。あとは、チャンピオンは前原をカッとさせにくるやろうから、そこを、いかに冷静にやれるかちゃうかな。こっちは1発があたれば大丈夫やろ。まあ、ミドル級やし試合やから、何が起こるかわからんけど、そこを恐れとったら何にもできへんから、しっかり獲りにいく」と愛弟子の成長に目を細めた。
やることはやった
 練習後、取材に応じた前原は「石田さんとやりだした頃は『この人引退してるのになんでこんなに強いねん』ってへこむこともあったけど、しっかり色々教えてもらったことを次の練習で生かせたし、感謝しかないですね。今回はやりすぎることもあったので思い切って休むこともしたし、ピークは試合にもっていけたらいいことなんで良かったですね。石田さんとやったことで、仮にチャンピオンがガンガン前に来てもこっちは慣れているし、出てこようが、回られようが全然経験もしてるし大丈夫ですね。あとはコンビネーションとか確認して、やることはやってきたので自信あります」と笑顔で自信をみせた。
決戦は11月9日(月)