ボクシングモバイルニュース
[試合後談話]2015.9.22

世界ランカーも「倒してなんぼ」

チャレンジマッチの結末は
 ジムの先輩、山中慎介が難敵モレノを迎える前座で、日本Sフェザー級5位の尾川堅一(帝拳)が、WBC世界Sフェザー級14位でここまで16戦無敗のデイビ・フリオ・バッサ(コロンビア)との冒険マッチに挑んだ。
笑顔で引き返す尾川
「自分のほうが絶対に強い」
 16戦全勝(10KO)の危険な世界ランカーとの一戦に、そんな心構えで臨んだ尾川は、平常心で相手と隙を探りあった。2回にバッサを追い詰める場面をつくったときも、尾川は「相手はまだまだ元気だったので」と冷静。バッサも果敢に先手を取って攻めたが、中盤からはボディへのダメージが確かになり、尾川がそこを意識させて顔面への左スイングなども命中率を高め始めた。
 ラストゴングの残り1分前、尾川がコーナー際でのラッシュから、渾身の右ストレートを追撃。これをもろに食らったバッサは天を仰いでキャンバスに沈んだ。
尾川堅一
 8連続KO勝利に尾川はリング上でのインタビューから「あのまま判定でもいい経験ですが倒してなんぼが自分のボクシングだと思います」と豪語。
「相手の顔が小さかったこともあって、ジャブが少なかった。最後の右ストレートは我ながら完璧。今回の試合をチェックして、しっかり修正すれば来年には日本チャンピオンになれると思います」
バッサ
 一方、敵地で痛烈な初黒星を喫したバッサは「自分の距離を守りづらい試合だった。立ってまた戦うつもりだったが止められてしまって残念だ」と少し悔しそうにしたが、フィニッシュブローが効いたことも認めていた。