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[試合後会見]2015.8.20

バズーカは不発!?

わき腹を気にする大坪
 20日の後楽園ホールでは、日本フェザー級王者の細野悟(31=大橋)が、挑戦者に同級11位の大坪タツヤ(26=T&T)を迎え3度目の防衛戦に臨んだ。過去、09年の東洋太平洋王座、11年の日本王座といずれも3度の防衛後に世界へとアタックした"バズーカ"細野。今回も弾みをつけ、13年4月以来となる4度目の世界挑戦をアピールすることができたのか――。
採点表
 試合は、序盤こそスピードで上回る大坪を捉えきれず、不用意な一発も浴びた細野だが、圧力を掛け続け前半をポイントリードで折り返すと、7回にはバズーカの本領を発揮。左右のボディからそのまま上に返し、挑戦者をストップ寸前まで追い込んだ。だが、大坪の粘りもあり8回の決め時を逃すと、ずるずると追いつ追われつの展開が続き、10回終了のゴングを聞いた。最大8ポイント差の判定3-0勝ちを収め、3度目の防衛に成功した細野だが、笑顔はなく、控え室では反省会が続いた。
反省する細野
 チャンスがありつつも、実力差のある挑戦者を仕留めきれなかった細野は、「詰めてからの攻撃がいつまでたっても課題。KOへの強いこだわりが今の自分には足りないのかもしれない」と詫びた。
それでも前向きな笑顔も
 かつてのKOパンチが鳴りをひそめる細野に対し、大橋秀行会長も「不完全燃焼!これじゃ世界なんて恥ずかしくて言えない。湿気が多いからバズーカも湿ったのかな」と皮肉混じりにアピール不足を指摘。大差での判定勝ちも、細野への期待が大きいだけに、まるで敗者の会見のようになってしまった。
闘いは続く
 それでも「ここで終わりじゃないですよね」の問いに細野は、「日本タイトルで終わるつもりはない」とキッパリ。4度目の世界挑戦に執念を燃やした。
大坪、天を仰ぐ
 一方、中盤に入った頃から失速した大坪は、3週間前に肋骨を痛め、試合の途中から右を打てなくなったと明かした。序盤に手応えを感じていただけに、「何も出来なくなってしまい、退屈な試合を見せた」と項垂れたが、最後には「自分はまだまだこんなものじゃない」と前を向き再起を誓った。