[試合後談話]2015.4.5
ミドル級が面白い!
大きな一番
ミドル級の注目カードが5日、大阪市内の住吉区民センターで実現した。リングに登場したのは前原大尊康輝(六島) と元日本ミドル級王者の佐々木 左之介(ワタナベ)。年内にタイトル奪取を誓った前原は現在、OPBFミドル級12位で日本同級6位。佐々木は怪我などからの完全復活をかけて、東京から大阪入りした。
佐々木が初回にダウン
再起戦に臨んだ元ミドル級日本チャンピオン佐々木は、リングコールを聞くと「ウォー」と雄叫びをあげた。しかし、1年10ヶ月のブランクは長かった。試合開始早々、前原の左ストレートを浴びると、久しぶりのキャンバスの感触を確かめる間もなくダウン。その後は徐々にカウンターを合わせながら、右ストレートを強振。試合中の修正能力の高さは健在。前に出て先に仕掛けるボクシングを展開したが、ボディが効いてきたのか、反応が鈍り始めた。
次が楽しみな佐々木左之介
「以前の感覚でボクシングがしたかった」と悔しがった左之介。佐々木の動きを注意深くチェックしていたのは青コーナーに陣取ったワタナベジム。「反応が遅れ始めたので続けさせることはできなかった」とタオルを投げた7ラウンドを振り返った。
前原が一歩前進。
笑顔で始めた試合後会見で前原は「さすがはチャンピオンですね。今までで一番強い相手でした。アゴが痛いです」。佐々木左之介の右ストレートを体感し、自信が深まった。「まだチャンピオンになれる段階ではないですけど、佐々木選手と同じワタナベジムの柴田チャンピオンを引きずり下ろしたいです」と早くも前原節が口をついた。成長を見せた前原の今後に注目したい。