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[試合後会見]2015.2.19

IBF女子、激闘の結果は…

柴田vs花形
 ダブル女子世界戦をメインを飾るIBF女子世界ライトフライ級タイトルマッチ、王者・柴田直子(33=ワールドスポーツ)vsIBF世界ミニフライ級6位・花形冴美(30=花形)が19日の後楽園ホールで行われた。実戦では初の対決となるが、スパーリングでは何度も手を合わせ互の手の内を知る両者。試合は花形が勢いよく手数と回転で仕掛けた。
柴田が3度目の防衛に成功
 距離を測り打ち終わりを狙う柴田も、的確なストレートを挑戦者に浴びせ譲らず。中盤には強烈な左ボディで花形の勢いを止め、結果的にこれが勝敗の分かれ目となった。両者とも最後まで力を出し切り試合は判定に委ねられたが、95-95,96-95,96-94と一者ドローの僅差で王者が競り勝ち、3度目の防衛に成功した。
試合後の花形
 2年ぶり2度目の世界挑戦も失敗に終わった花形だが、その顔は意外にもさばさばとしていた。「前半はジャブを突いてペースを掴めたが、後半はずる賢さにやられた。練習でやってきたことは通用したかな。採点は気にせず、楽しんでやれました」と全力を尽くした上での晴れやかな顔だった。花形進会長も「チャンピオンは落ち着いて見栄えが良かったな。神様がもっと頑張れって言ってるんだよ」と労い、花形も「おせっかいな神様!」とおどけていた。
採点表
 一方、逃げ切りに成功した柴田。リング上では花形のクリーンファイトに感謝した。しかし、控え室に戻ると反省に終始。「日本人対決で良い試合をしようと意識しすぎた部分がある。動きが悪かったですね。練習でやってきたことの半分も出せていない」と悔やんだ。それでも、久しぶりに勉強になったと笑顔を見せ、5月に期限を迎える指名試合までには修正したいと話した。
大舞台でと斎田会長
 次戦について斎田竜也会長は、「1位のメキシコ選手がやるなら向こうでの可能性もある。3度防衛したことだし、海外の大舞台でやらせたいですね。柴田もあと2年は続けると言っているので、これからは下の階級などにも挑戦させたい」とプランを明かした。
全力で突っ走る
 軽量級屈指の好ゲームとなった今回の世界戦。王者・柴田がキャリアの差で挑戦者を跳ね除けたが、花形も世界を獲る実力は十分にあることを見せた試合だった。