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[試合後会見]2014.8.18

22R、ついに決着。

勝つのは俺だ
 18日に後楽園ホールで行われた「真闘拳クリーンファイト」。メインイベントの「東洋太平洋スーパーウェルター級王座決定戦」では、沼田康司(真闘)と下川原雄大(角海老宝石)が再び激突。前回、12ラウンドの激闘の末にドロー判定となった両者だが、この日は10ラウンド、通算22ラウンド目にしてようやく、しかし決着の時は突然訪れた。
採点表
 初回からアウトボクシングに徹して、慎重に試合を進める下川原に対し、プレスを強め左右のフックを散らす沼田。4ラウンド終了時の採点ではどちらもリードを奪えなかった。下川原の左に対してカウンターを合わす沼田は、徐々にペースを握り始めると8ラウンド終了時の採点では2-0と優勢に終盤戦を迎えた。今年3月の死闘から数えて22ラウンド、63分30秒。ロープに追い込んだ沼田が連打を打ち込み、下川原が右目を痙攣させたところで、レフェリーが試合を止めた。
右の眼球が
 「自分が弱く、沼田が強かった。それだけです」と話す下川原の右眼球は内出血を起こしていた。「練習してきたことを出そうとしたが、沼田の左右フックに対応できなかった。右目に入ったところにパンチをまとめられてしまった。完敗です」と試合を振り返った下川原は「今後のことは、ゆっくり考えたいと思います。13年間、楽しかったことや苦しかったことを思い出しましたが、頑張ってきてベルトを巻けなかったことは悔しいです」と涙した。
地味な試合だった
 立ったまま会見を行なった沼田は「ありがとうございました」と記者陣に挨拶すると「タイトルマッチらしくなかった。コツコツとボディを打って上を狙った。作戦通りではあったが、地味な試合だった」と試合を振り返った。勝因について問われた沼田は「今回、佐々木会長に一番初めに教えてもらったクラウチングスタイルに戻して戦った。下川原選手とは何度もスパーをしているが、ボディが効くと気合いを入れる癖があって、今日はよく気合いを入れていたので、ボディが効いているのが分かった」と明かした。  
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 今後について「前回で本当に引退するつもりだった。毎回言ってるようになるので今は言わないが、ベルトを獲るまで続けろと言われて再戦した」と明言を避けた沼田は「正直、一人で練習するのは大変。今回、福本祥馬(八王子中屋)選手とのスパーで色々とアドバイスしてもらったし、中屋会長からフックを奨められて、自分の中で吹っ切れた。すごい人だと思います」と明かした。
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 激闘を終えた両雄の今後に注目したい。