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9月5日に引退を発表した元日本バンタム級王者の大森将平(28=ウォズ)が6日、ボクシングモバイルの電話取材で引退の心境を語った。
「区切りをつけたかった」
大森は「宙ぶらりんな状態で前向きな気持ちになれなかった。応援してくれる人たちから『これからどうするの?』と言われて、『頑張ります』とは返すことができなかった。その気持ちでいたので区切りをつけて、ボクシングから一旦離れて今後のことをじっくりと考えようと思った」と自分自身と向き合う時間を求めた。その上で、「気持ちに整理をつけたかった。モヤモヤした気持ちを吹っ切ることができなかった」と、ボクシングに打ち込めないことを引退の理由に挙げた。
スポットを浴びたのは2015年4月13日、日本タイトル戦だ。当時日本王座に君臨していた技巧派チャンピオン益田健太郎(新日本木村→引退)から3R1分35秒TKO勝利を挙げて、25年ぶりに京都に日本王者のベルトを持ち帰った。「日本王者になった時は、怖いもの知らずで勢いがあった。若かったので『誰でもかかって来い』という気持ちだった」と当時を振り返った。
大森は「いろいろなことがあったが、あの試合が一番の大舞台。今でもあの景色のことは覚えている」と2017年4月23日にエディオンアリーナ大阪でマーロン・タパレス(比)に世界初挑戦した試合を思い出の一番に挙げた。
「ボクシングをやってきて良かった」
「中学でボクシングを始めて高校に上がった時にはプロになってボクシングで食べていくと決めて、日本王者になり今に至った。やり切れていない気持ちも残っているが、ボクシングをやってきて良かったし自分に向いているスポーツだなと思った」と静かに語った。