[特集]インタビュー
2008.8.12

WBA世界ライト級王者
小堀佑介(角海老)


次のステップへ…
 5月19日、ディファ有明でWBA世界ライト級王者ホセ・アルファロ(ニカラグア)から3R2分8秒、衝撃のTKO劇で世界タイトルを奪取した小堀佑介(角海老宝石)。日本ボクシング史上3人目となる世界ライト級王座を獲得し、一夜にして日本から世界の小堀へと飛躍した。WBA世界ライト級王者となった小堀が、世界奪取の感想とこれからの防衛戦や目指すべき目標について語ってくれた。

□まずは王座獲得おめでとうございます。世界を獲得した今の心境は?
小堀「ありがとうございます。本当信じられないです。試合は勝つつもりでしたが、本当に勝てるとは思わなかった。負けたら無職になる訳ですから、ヤケクソだったんです。勝った時はビックリしたのが一番でした。2Rにダウンした時はヤバイ!世界はそんなに甘くないなって思いました」

□試合での一番の印象は?
小堀「久し振りのダウン(6年振り)が一番印象に残っていますね。バランスを崩した所にパンチをもらい、押された感じで倒れたのでダメージは無かったです。逆にアルファロからダウンを獲った時、良いのが当たったのかなって思いました」

□世界王者になって何か変化は?
小堀「変化は特に無いですね。新しい出会いも無いし。友達は喜んでくれています。ジムの会長も凄い喜んでくれてますし。僕自身は試合をこなしたって感覚で、まだ世界を獲った実感は無いです。これから防衛戦を重ねて行って初めて実感が湧いて来るのかも。でも、今は世界も獲って少しモチベーションが見い出せないかも」

□初防衛戦はラスベガスと噂されています。ラスベガスと日本どちらがいいですか?
小堀「僕はラスベガスでも日本でもどっちでも良いんです。ラスベガスならビックマッチの可能性が出て来るし、日本なら僕に有利でしょうし。正直、どっちでも良いです。面倒臭いのが嫌です(笑。僕は決まった相手と試合をこなします」

□戦いたい相手はいますか?
小堀「初防衛戦の相手は1位のモーゼスなんですが、やっぱりパッキャオとかバレロとやりたいですかね。統一チャンピオンって何か良いですよね。サッサと(パッキャオやバレロと)出来たらいいですね。実現は厳しいでしょうが、出来るならやっちゃいたい。僕のピークもまだまだですから、早く次のステップに行きたいです」

□多忙な日々だと思いますが今一番注意している事は?
小堀「やっぱり犯罪を起こさない事です。職務質問もあれ以来もうされてないですよ(笑」

□最後にファンにメッセージを
小堀「何ですかね?次も頑張りますので応援お願いします!タイトル獲ってからちゃんと練習出来て無いんで、初防衛戦に向けて頑張ろうかなと思います」


 インタビューの際、WBAのベルトを持参してくれた小堀佑介。外での撮影を依頼すると急にキョロキョロとし、人通りが無くなったのを見計らって「今です!早く撮りましょう!!」と恥ずかしがりながらもポーズをとってくれた。インタビューでも「面倒臭いのが嫌」と小堀節が炸裂した。WBA世界ライト級王者となった今、彼の無限の可能性に期待したい。

「ボクモバの目」
 サボりの小堀と呼ばれ、入門から現在も角海老宝石ジム田中トレーナーに公私に渡りお世話になっている。この田中トレーナーの存在が小堀の本気を引き出し、世界王座を獲得したと言っても過言では無い。まさに二人三脚の世界奪取だったのだ。試合では無類のタフネスを誇り、回転の速いパンチで相手を仕留める小堀。田中トレーナーのインターバル中の指示や、小堀の表情を観ながら試合を観戦するのも面白い。初防衛戦が日本で開催されれば、小堀だけでなく是非とも「小堀&田中」の師弟コンビにも注目してもらいたい。

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