[特集]インタビュー
2008.8.2

Champions Eye
伝説の王者達が語る
内藤大助VS清水智信編


□東日本ボクシング協会・大橋秀行協会長(元WBC世界ストロー級王者)

「この日は内藤のスピードが無かったね。清水は内藤を良く研究して試合を進めていたし、内藤の負けペースの試合だった。清水が勝ちを意識してしまい、動きの硬くなった所に左フックをもらってしまった。オープンスコアリングシステムで4Rずつにポイントが表示され、清水が心理的な所で勝ちを意識し、狭間を突かれた試合。WBAみたいに、ポイント表示がされなければ違う展開になっていたかも知れないね。最終的には内藤のキャリアの差が出た。ボクシングの醍醐味・凄さ・面白さが出た試合だった」

□元世界Jミドル級王者・輪島功一

「清水は勢いが良かった。清水陣営は途中から行けると思ったんじゃないかな。ペース配分に失敗した。内藤の巧さ、キャリアを殺せず、清水の若さが出てしまい、そこをやられた。清水は自分のペースを守れず息切れした所を内藤が見落とさず、内藤が清水のチョッとしたスキを伺い、一気にドドドンと突いて来て清水を倒したね。内藤のキャリア(人生の経験値も含め)勝ちだったね」

□元WBA世界Lフライ級王者・渡嘉敷勝男

「出だしから清水が良かった。ジャブを当て、内藤が出てくれば右クロスをヒットさせ、ポイントを確実に取っていて、もしかしらって予感をさせたよね。清水は内藤をしっかり研究して戦っていた。内藤もキャリアが在り試合巧者で、ポイントを取り返そうと常にプレッシャーを掛けてどこかで当ててやろうとしていたね。だけど、内藤はスピードが無く、ちょっと振り回しすぎたかな。清水の敗因は身体がまだ世界の圧力に耐えられなかった事。あの左フックで倒れていたんでは。身体を耐えられるだけのパワー、強固な身体を作れば清水は2年後が本当楽しみ」

□元WBA世界Sフライ級・元WBA世界バンタム級暫定王者・戸高秀樹

※仕事の都合で内藤VS清水戦のみ観戦 「清水が内藤の動きをしっかり研究していたんでしょうね。試合前半は清水が左ジャブで回り、内藤の入り際にステップバックし右ストレートを入れてました。良い動きでしたよ。スコアリングシステムで4Rごとにポイントが表示され、内藤が自分がリードされてる事が分かり、常に清水にプレッシャーを掛け、前に出る勢いが強くなっていった。最後は内藤の戦って来た修羅場の差が出た試合だったかな」

□元WBA世界Lフライ級王者・具志堅用高

「一瞬だよね。どこでどうなったか解って無いはずだよ。内藤の最後まで諦めない心が招いた勝利だよね。清水には気の緩みか、元気が落ちてた所、下がってしまった所にパンチをもらった。アマの悪い癖が出た。清水陣営がこれからどうやって戦って行くかに注目したい。あの敗戦はショックも大きいだろうが、早く立ち直ってもらいたいね。そして、チャンピオンにはもっともっと強いチャンピオンになってもらいたい」

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