両者は2020年10月の6回戦で拳を交え、川満が4回TKO勝ちを収めている。その川満は、今年4月に王座を陥落したものの、再起戦でいきなりタイトル奪還のチャンスを掴んだ。重厚なプレッシャーから馬力を活かした攻撃を繰り出す右ファイターで、持ち前の回転力ある連打で打ち合いに持ち込みたいところだ。対する野田はタイトル初挑戦。シャープなジャブからワンツー、そして左ボディへとつなげる正統派スタイルを武器に、日本人選手を相手に4連勝と絶好調を維持している。メリハリをつけた試合運びで、勝負どころでは打撃戦に応じる度胸もある。過去に川満が圧倒した因縁の再戦。プレスで押し潰す川満か、勢いに乗る野田か──ベルトを懸けた攻防は激戦必至だ。

日本ユース・ウェルター級王者の磯谷がV2防衛戦に臨む。今年6月の初防衛戦では劣勢の中、左フックでダウンを奪い逆転KO勝ちを飾った。硬いブロックとジャブから、打ち下ろしの右ストレートにつなげる正統派スタイルで、決定力の高さが光る。今回が移籍後の初戦となる。挑戦者の山本はA級初戦でチャンスをつかんだ勢いそのままにタイトルに挑む。アマチュア時代にはインターハイを制した実績を持ち、キレのある左フックと左ボディで主導権を握りたい構え。序盤からの駆け引きが試合を左右する注目の一戦だ。

今年8月の負傷引き分け以来となるダイレクトリマッチ。前回は互いに手の内を明かす前に試合がストップとなったが、今回は序盤から激しいパンチの応酬が見られそうだ。どちらが先に主導権を握るかが勝負の鍵となる。

日本Sフライ級13位の森口が移籍初戦を迎える。ジャブからワンツー、左ボディにつなげる攻守のバランスが良いボクサーで、スムーズな距離のコントロールが持ち味だ。一方、ランキング返り咲きを狙う佐藤は、懐に飛び込んで回転力を活かした連打を得意とするサウスポー。正面衝突の展開になればスリリングな攻防が期待できる。

日本フェザー級9位の高は、強靭なフィジカルを武器に豊富な手数で攻め立てる右ファイター。今年7月には中国で勝利を挙げ、心身ともに充実している。一方、ランカー初挑戦となる池崎は、中間距離をキープしながら決定力の高い左ストレートと右フックを主軸に戦うサウスポー。距離を潰して前に出てくる高を突き放したいところだ。フィジカルで押すか、強打がさく裂するか。