ベチェカVSドネア

　5月31日に中国特別行政区マカオのベネチアン・リゾート、コタイアリーナで行われるWBA世界フェザー級スーパー王者シンピウェ・ベチェカ(33=南ア)対ノニト・ドネア(31=比/米)の最終記者会見が29日夜、同ホテル内で行われた。
※ベチェカ対ドネアは31日(土)夜11時からWOWOWメンバーズ・オンデマンドで先行配信の予定。6月2日(月)夜8時からWOWOWプライム「エキサイトマッチ」でも放送予定。

　5階級制覇を目指すドネアのWBA世界フェザー級スーパー王座挑戦試合をメインに、WBA世界フェザー級“レギュラー王座戦”のニコラス・ウォータース(ジャマイカ)対ビック・ダルチニャン(アルメニア/米)、IBF世界フェザー級タイトル戦のイフゲニー・グラドビッチ(露/米)対アレクサンドル・ミスキルチアン(ベルギー)など、フェザー級戦線の生き残りをかけたカードに出場する選手らが会見に出席した。ベネチアン・リゾート内にあるメディアセンター内で行われた会見には、ドネアの母国フィリピンを中心にアジア圏のメディアが多数来場。今回の出場はないが、トップランク社のマカオ興行の顔ともいえるゾウ・シミン(中国)も来場していた。

　ジャージー、またはラフな格好で出席する選手のなか、ドネアは濃赤なスーツで会見に臨み「2013年は私のボクシング人生にとって暗い年でした。ベチェカ戦は私にとっては新たなスタートです。ベチェカは才能のある素晴らしい選手なので、私の本当の実力が計られる戦いになると思います」と今回の戦いへの意気込みを語った。

　対するスーパー・チャンピオンのベチェカは「私との対戦を受けてくれたノニトに感謝します。チャンピオンは私ですが、ノニトと対戦することを望み、受けてもらいました。しかし、私は無事にタイトルを防衛するためにここ(マカオ)に来ました」と感謝とともにドネア戦への自信をみせた。

　セミでWBAレギュラー王座に挑戦するダルチニャンは「前回の試合(昨年11月のドネア戦)をみなさんは見たと思います。試合を優位に進めていて、KOを狙いに行ったところをやられてしまいました。その代償は大きかったけれど、私は常にKOを狙っています。エキサイティングな試合をしたいので相手を倒しにいく気持ちはいつもあります。土曜日もその気持ちに変わりはなくKOを狙っていきます」とKO宣言。カリブ海に浮かぶ島ジャマイカからのやってきたチャンピオンのウォータースは「ビックは私をKOすると宣言したが、このWBAのベルトをよく見ておいた方がいい。これは私のタイトルで誰にもベルトは譲るつもりはない」とダルチニャンを迎え撃つ構えをみせた。また、会見には参加しなかったものの、会場に姿をみせた前座に出場する石本康隆(帝拳)は「会見には参加できませんでしたが、この雰囲気にワクワクしてだんだんと気持ちが高まってきました」と昨年、勝利を収めた縁起のいいマカオのリングに再び上がることを楽しみにしていた。なお、計量は30日に行われる。