アッパーに注意

　一昨日来日したIBF世界フライ級王者、アムナット・ルエンロエン(タイ)が3日、挑戦者の井岡一翔が所属する大阪市内の井岡ジムで練習を公開した。

　トレーナーと談笑しながら井岡ジムに姿を現した王者アムナットは、練習前の会見で「どのパンチも警戒してるが、王者は私だ。私のベルトだし、渡す気はない」とベルトを抱きかかえながら話すと「体重は昨日リミットに到達し、さっき朝ごはんを食べて今は500gオーバーくらいで全く問題ない」と減量もスムーズに進んでいることを強調した。

　試合の展開に関しては「試合が始まってみないとわからないが、毎ラウンド違う動きを見せるつもりだ。楽しみにしてほしい」と余裕の表情を浮かべた。
　会見に同席したトレーナーのウォーレン・チャロー 氏は「今は80%の仕上がりだが、リングに上がる時に100%に持っていければ良い。アムナットは安定した王者だ。必ず防衛して母国に帰るよ」とリラックスした様子で記者の質問に答えた。

　シャドーの後スパーとミット打ちを1ラウンドずつ公開したチャンピオンは、会見と合わせて約1時間でこの日の日程を終えた。

　練習を見た井岡一法会長は「今日の練習は手をぬいとるし、全くわからんな。まあ、ビデオで研究し尽くしてるから問題ない」と話した。

　また、井岡弘樹西日本協会長は「足がしっかりしてる、ええ選手やと思います。離れ際にアッパーを打っていたのが気になる。100%ええ試合になるんちゃいますか。期待しましょう」と好ゲームに期待を寄せた。