メイウェザーVSマイダナ

　いよいよ明日3日(日本時間4日)に迫った世界ウェルター級王座統一戦、WBC王者フロイド・メイウェザー(37=米)対WBA王者マルコス・マイダナ(30=亜)。会場となる米国ネバダ州ラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナでは2日、豪華なアンダーカードを含む全選手が前日計量に臨んだ。
※メイウェザー対マイダナは4日(日)午前11時からWOWOWプライムで生中継の予定。ゲストはWBC世界バンタム級王者、山中慎介(帝拳)。

　計量は一般のファンにも無料で公開されるとあって、異常な盛り上がりを見せた前回のメイウェザー対アルバレスに匹敵するほどの大勢のボクシングファンが行列をなして開場を待っていた。通常はアリーナの半分を使い行われる公開計量だが、今回もアルバレス戦と同様にアリーナ全体が解放され満員に。ここラスベガスでは前日計量も一大イベントとして定着しており、計量開始時間になってもアリーナの外は人でごった返すほどの人気ぶりとなった。
　アリーナ内には大きなステージが組まれ、バックには大型スクリーンやライティング、そして音楽が大音量で流れるなど、まさにコンサート会場のような雰囲気で会場のファンを盛り上げた。日本でもおなじみの人気リングアナウンサー、ジミー・レノン・ジュニアが試合でのコールのように名前を呼ぶと、選手が花道を通りステージへと向かった。最初はペイ・パー・ビュー(PPV)第一試合となるスーパーミドル級10回戦、ジェイレオン・ラブ(米)対マルコ・アントニオ・ペリバン(メキシコ)の世界ランカー対決の計量から行われ、両者ともにリミットの168ポンド(約76.2キロ)でクリア。続いて、WBAインターナショナル・スーパーライト級王座決定戦、前WBA世界ウェルター級王者エイドリアン・ブローナー(米)とカルロス・モリナ(米)がコールされた。声援が送られたモリナに対して、ブローナーには大ブーイングが浴びせられた。モリナは138.5ポンド(約62.8キロ)と軽めでパス。ブローナーはリミットいっぱいの140ポンド(約63.5キロ)でこちらもクリアした。ブローナーは「ブーイングされるのは大好きだ。どんどんしてくれ」と観客を煽った。

　セミではWBCシルバー・ウェルター級王座決定戦が行われる。1年ぶりの試合となるアミール・カーン(英)とルイス・コラーゾ(米)は両者ともにリミットちょうどの147ポンドでパス。意外にもMGMグランドガーデン・アリーナでは初登場となるカーンは「コラーゾを軽視してはいないが、この試合に勝ってもっと上のステージに立ちたい」と将来的な自身のビッグマッチ実現に向けアピールした。
　そして、メインイベントとなるパウンド・フォー・パウンド最強、メイウェザーとマイダナがジミー・レノンにコールされると、会場の盛り上がりはピークに。来場していた多くのアルゼンチンからのファンの声援に後押しされながらステージへと向かうマイダナに対し、人気ラッパーの2CHAINZを従え花道をゆっくりと歩くメイウェザーにも大声援が送られた。ウェルター級王座統一戦として行われる戦いは、WBC王者のメイウェザーが146ポンド(約66.2キロ)。WBA王者のマイダナは146.5ポンド(約66.4キロ)で両者ともアンダーで無事にパスした。マイダナが「リラックスできているし、準備もできている」と話せば、メイウェザーも「プレッシャーのなかで戦うのは好きさ。マイダナはこのステージまで上がって来たことには理由がある。彼もチャンピオンで、チャンピオン同士のいい戦いになる」とインタビューに答えた。
　無事に計量が終了し、あとは試合開始のゴングを待つばかりとなった。