尚弥がメインを飾る

　27日、プロデビュー以来、最速で世界戦に挑戦する井上尚弥(大橋)が、所属する大橋ジムで公開練習を行った。

　練習前の会見で大橋会長は「当初、尚弥の試合をセミファイナルで予定していたが、メインイベントで行うことに変更しました」と発表した。

　本来、八重樫東(大橋)がメインを行う興行だったが、八重樫から、「未来を担うスターをメインにしてほしい」との申し出があったという。これに対し、大橋会長は「チャンピオンの意見を尊重し決定しました。これまで5戦した尚弥だが、内容的にもメインを飾るには十分」と明かした。

　初の世界挑戦に向け、日本タイトル戦の時と同じヘアスタイルで登場した尚弥は、「あとは最終調整とウエイトだけで、順調です。いよいよだなという心境で楽しみです。勝ちたいという欲が出てきました」と心境を明かした。

　最速記録での世界挑戦について、「これまで5戦をやって、色々得たものがあるが、最速記録は勝ってこそ成立するもの、そこまでは意識していません」と話す。

　真吾トレーナーは、「今回、集中力、出入りを意識して練習してきました。良い練習ができているので自信がある」と尚弥の仕上がりの良さを明かした。

　この日、尚弥は、林徹磨(セレス)とのスパーリング、サンドバッグ、ボールで汗を流し練習を終えた。

　続いて、注目のルーキー弟・拓真も練習を開始。角谷淳志(金沢)とのスパーリング、バッグ打ちで汗を流した。

　「順調です。体重もあと4キロなので問題ありません」と話す拓真は、「スパーリングをメインの練習をやってきたので、130ラウンド位やりました。早く試合がしたいです」と嬉しそうに話した。