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[試合後会見]2014.3.25

岩佐は転級を示唆

 世界への期待がかかる「イーグル・アイ」岩佐亮佑(24=セレス)のOPBF東洋太平洋バンタム級王座の初防衛戦が25日、同級1位のリチャード・プミクピック(比)を迎え、後楽園ホールで開催された。岩佐が「一番強い相手と防衛戦を戦いたい」と臨んだ今回の一戦。昨年2月の試合で戸部洋平(三迫)と引き分けた実力者を相手に、世界をアピールすることができたのか。
初防衛に成功
 動きながら多彩な左右を当て終始ペースを握ったサウスポーの岩佐だが、右への反応が悪く精彩さに欠いた。荒々しいファイトのプミクピックは、打ち終わりに頭の位置を変えパンチを外すなど岩佐対策も伺え、また頑丈さもあって岩佐の苦戦した印象が強かった。それでも判定は、1者がドローを付けたが2者は3、4P差で岩佐を支持。タフな試合を制し、初防衛に成功した。
自分が情けない
 「体が動かず、相手の右にも反応できなかった。完全に心が折れ、負けるのかなとも思った。情けない試合でした」と振り返った岩佐だが、もはやバンタム級では体が追いつかず、調整期間はコンディション管理に時間を費やさなければならなかった。セレス会長も「最悪のコンディションだった」と同意したが、「ダメならダメなりの試合をしなければならない」と岩佐に貪欲に勝ちにいく姿勢をもとめた。強者を臨んだ岩佐のモチベーションが落ちたわけではないが、それでもバンタム級で日本、OPBFを獲り、「守るべきものは守った」という意識が強く、このままでは減量の辛さで目標を見失ってしまうというのが岩佐の本音だ。セレス会長は「世界へのGOはとっくに出ている。チャンスがあるのなら待つが、バンタム級は世界王座の動向が分からない」とと不満を口にし、「この階級に見切りをつける時期なのかもしれない」と今後の転級も示唆した。
俺の勝ちだ
 一方、敗れた挑戦者。思ったような結果は出なかったが、自分のパフォーマンスには満足しているのか、控え室では終始笑顔だった。岩佐については「スピードもパンチもない」と切り捨て、「もちろん効いたパンチもなかった」と加えた。さらに試合地がフィリピンなら自分の勝ちだととも。「自分では勝ったと思ったが、クリンチに攻撃を寸断されてしまった」と、そのときは少し悔しそうな表情をみせた。岩佐の今後に話を振ると「世界を取るかどうかは分からないよ」と答を濁した。
チャンスはつかめるか
 WBC1位、WBO4位と世界ランクで上位につけながら、チャンスを待ち続けるしかない岩佐。バンタムで残された時間は少ない。

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