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[試合後談話]2014.3.4

細川が湯場に挑んだ

 チャンピオンカーニバル日本スーパーウェルター級タイトル戦。国内五階級制覇王者、湯場忠志(都城レオ)にランキング1位の細川貴之(六島)が4日、後楽園ホールで挑戦した。細川が湯場に挑むのは今回が三度目。
武市トレーナー(左)もホッと一息
 挑戦者らしく細川は、試合が始まると序盤から手数とプレッシャーで前に出てチャンピオン湯場を相手に真っ向勝負で挑んだ。最後まで王者を苦しめた細川が悲願の初戴冠を成し遂げた。
枝川会長の目にも涙
 大粒の汗をぬぐいながら控え室に戻った細川は、六島ジム枝川会長と握手。「会長やりました」と、嬉しい報告ができた。「湯場さんに勝つことができて嬉しいです。12年追い求めたベルトをやっと手にできました」と、目頭を熱くした。
前原とツーショット
 不器用な苦労人が手にした日本タイトル。長身のサウスポー対策を買って出たのは昨年の新人王で最優秀選手に輝いた同門の前原太尊・康輝だ。「とにかくボディを狙わせた」とはなした枝川会長は、前回の湯場戦で敗れはしたが、ボディの攻撃に突破口を見出していたという。正に執念で挑んだ三度目の正直。近く結婚が決まっている細川にセコンドは「ベルトがあったらご祝儀も増えるぞ」と発破をかけたというが「9ラウンドにもらったフックは効きました。倒れそうでした」とやや興奮気味に試合を振り返った新チャンピオン。「今後は負けないチャンピオンを目指す」と眼を輝かせた。
湯場がまさかの敗戦
 途中から右目がまったく見えなくなっていたという湯場は右目上を約3cm、かなり奥までカット。応急処置をした後、会見に応じた。「負けるときはこんなもんですよ。防衛戦は苦手ですね。特に2度目が」と話したとおり、日本5階級制覇王者は、これまで6度の戴冠のうち4度V2戦で敗れている。「どこかでモチベーションが落ちてしまうんでしょうね」とうなだれ、「どこかで倒せると思い、左をあてに行ってパンチが大きくなった。自分の弱さが出た」と試合を振り返った。
左手首を気にする湯場
 試合前に練習で左手首を痛めていたこともあり、スパーリングは25R足らずしかできなかった。それでも9Rには左を効かせていたが、本人は「試合中は痛みを感じなかったが、やはり最後は怖くて打てなかった。効かせた感触もなかった」とのこと。今後の進退については「何とも言えない」と明言を避けた。

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