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[試合後会見]2014.2.11

和氣の4連続KOなるか!?

 10日、立ち見で溢れるほどに満員と膨れ上がった後楽園ホールで、OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者「音速のサウスポー」和氣慎吾(26=古口)の3度目の防衛戦が開催された。昨年の王座奪取からここまで3連続TKO中とあって、ファンの期待は今や王者の左に注がれていた。
 挑戦者は、和氣と同じ左構えのフィリピン出身、OPBF同級12位のジョビー・カツマタ(20=勝又)。昨年4月に来日し、日本での戦績は4戦3勝(2KO)1敗。年も若くまだまだ荒削りだが、スピードと破壊力には定評がある。12月にスーパーフライ級のWBCユースタイトルを獲得し、今回階級を上げて和氣に挑んだ。
和氣が貫録のV3
 初回、真っ直ぐに飛び出した和氣の勢いに飲まれまいと、ジョビーは体を左右に動かし、大振りのフックと伸びる右ジャブで応戦。このジャブを数発当てるなど、立ち上がりの動きは決して悪くなかったが、それ以上に和氣の気迫が上回った。続く2R、ジョビーは気持ちで負けまいと王者をロープに詰めるが、接近戦のなかで和氣の左が決まり、ジョビーはうつ伏せにダウン。ここは立ち上がるも仕留めにかかった和氣を止められず、連打から最後は右フックで倒れ10カウント。2R1分14秒、和氣が圧勝の4連続KO勝ちでV3を飾った。
負けん気の強いジョビー
 試合後のジョビーのコメント。「やはり体格差は感じた。当たったのはラッキーなパンチ。ダメージはない。和氣は良い選手だが、もう一度やれば勝つ自信はある。またやろう!」。
一糸乱れぬリーゼント
 これまでの22戦の中で、過去2番目(※デビュー戦 1R24秒KO勝ち)の早さで試合を終らせた和氣は、前回崩れた自慢のリーゼントが今回は最後まで決まり一安心。スタートダッシュを仕掛けたことに「今日はダメージを残さずに終らせたかった。相手がどうのより、世界に行くためにはちょっとのダメージも残すわけにはいかない」と、今や完全に世界を視野に入れていた。
世界は射程圏内か
 約1年半ぶりのサウスポー対決にも「苦手ではないが、世界では右とか左を選べない。この時期にできて良かった」と対左に自信を深めた。体幹トレーニングの成果も出てきたと話し、世界で戦えるフィジカルを手に入れ準備は万端。後は世界からの声を待つばかりとなった。
内藤と和氣
 次戦、4度目の防衛戦は、相手は未定ながら地元・岡山での開催を予定し、和氣はすでに今日の勝利を前提に県知事、市長にも話をしているという。「世界へ向けて良いアピールができたと思う。実力はもう十分証明したでしょう。次の岡山で5連続KOなら早々にチャンスがくるはず」(古口会長)。会長からのGOサインも出た和氣は、次の5連続KOで一気に世界へと羽ばたく。

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