V11王者に死角なし

　明日14日(木)に開催されるWBC女子世界アトム級タイトルマッチの調印式および前日計量が13日、試合会場となる東京・後楽園ホールの展示会場で行われた。王者の小関桃(31=青木)は、指名挑戦者の1位、ノラ・カルドザ(30=メキシコ)を迎え、女子最多の12度目の防衛に臨む。

　リラックスした顔で会見に臨んだ小関は、挑戦者の印象を聞かれ「顔が小さくて足が長く、ボクサーとしてもいいツラ構え」と珍しくリップサービスをしてみせた。これにカルドザは笑顔で「ありがとう」と返し、同じく相手の印象に「後ろに下がらず、常に前に出る強いチャンピオン。12度も防衛しとても尊敬している」と称えた。

　対策について、「特に(カルドザ対策は)していないが、誰が相手でもいいような準備はしてきた」と余裕を感じさせる小関に対し、カルドザは「サウスポー対策を2ヶ月、さらに王者についても研究してきた。ファンが満足できるような綺麗なファイトを見せたい」と語り、こちらも自信をうかがわせた。

　最後に小関は「派手な打ち合いや倒し合いだけがボクシングじゃない。地味ななかでも、駆け引きや高度なテクニックを見せたい」と自分のボクシングに誇りを示すと、青木ジムの有吉会長も「練習を見たがカルドザは素晴らしい選手。それでもレベルは桃が上。完璧な内容で退けたい」と意欲を見せた。

　会見後に計量が行われ、小関はアトム級リミット46.2kg、カルドザは300gアンダーでともに一発でパスした。

　戦績14戦8勝(4KO)4敗2分の指名挑戦者を迎えての防衛戦となるが、磐石王者にはいつも以上の余裕が感じられ死角はなさそうだ。