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[試合後会見]2013.6.22

下川原「試合を楽しめた」

 21日、後楽園ホールで開催された「ワタナベジムファミリー」のメインイベントは、日本ミドル級5位・佐々木左之介(25=ワタナベ)と、日本同級6位・下川原雄大(31=角海老宝石)が拳を交えた。
 ボクシングモバイル特集「日本重量級の主役たち」でも取り上げた注目の一戦、そしてサバイバルマッチとなったランカー対決を制したのは。
下川原が判定勝ち
 序盤から下川原がキャリアの差を見せつける展開となった。若さと勢いに任せ佐々木はワンツー・左フックで飛び込むが、下川原は冷静にバックステップで距離を保ち、的確なジャブで顔面を跳ね上げ、ワンツー・左ボディを突き刺す。中盤に入り、佐々木は強引に右ストレートで詰めるが、下川原はジャブでリズムを作り、右アッパー・左ボディ連打でポイントを奪う。最後まで下川原がジャブの精度で上回り、試合の主導権を掌握し続け佐々木を退けた。
再起戦に失敗
 2月の王座陥落後、再起戦を落とした佐々木は「前回の敗戦を引きずることはなかったが…。もっとコンパクトにパンチを打ったり、場面場面の選択であったりと、10月の最強後楽園に向けて課題も見えました」と試合を振り返るが、その表情は悔しさに満ちていた。
笑顔の下川原
 一方、6月の中川大資戦の黒星から、見事な復活を遂げた下川原が控え室で会見を開いた。「相手は違うが、中川戦のリベンジという気持ちでリングに臨んだ。これまでは重心を後ろに持ってきていたが、今回からは重心を前に置き、ジャブにリズムをつけたり、フェイントをかけたりと新しいボクシングで戦えた」とニュースタイルが勝利に結びついたと語った。
左が冴えた
 互いに再起戦であり、ランカー対決に気負いはなかったかと尋ねられ下川原は「それは気になりませんでした。今日は、阿部さんに教えてもらったことを全部出そうと思った。そして会長にも言われてきたが、もっと楽しんでボクシングをしようと心掛けていました。佐々木戦は、8ラウンド最後まで楽しんで戦うことができました」と会心の勝利に笑顔を見せた。
リング上でも歓喜
 明暗別れたランカー対決。再び黒星を喫した佐々木だが、10月19日に開催される最強後楽園スーパーウェルター級決勝、下川原の同門となる十二村喜久(29=角海老宝石)戦に復活を誓う。
 佐々木戦の勝利で、下川原のランキングアップは確実となった。今後、下川原が狙う日本タイトルはスーパーウェルター級なのか、それともミドル級なのか。そして、日本重量級の主役の座に躍り出ることができるのか注目が集まる。

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