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[試合後会見]2013.6.10

新たなスタートを切ったのは

 10日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ・DANGAN.75」のメインイベントは、東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチがラインナップ。
 王者・和氣慎吾(古口)は初防衛戦として、WBA世界同級5位・菊地永太(真正)を挑戦者に迎え撃った。
1R、和氣がダウンを奪った
 終わってみれば王者・和氣の完勝であった。初回、サウスポーの和氣がカウンターの左ストレートで挑戦者・菊地からダウンを先制、一気に試合の主導権を引き寄せた。 4回終了時、判定3-0(40-35・40-35・40-35)で和氣リード。中盤、挑戦者も左右フックで詰めるが、王者は巧みなディフェンスでヒットを許さず、左アッパー・左ストレートで ポイントを奪っていく。8回終了時、判定3-0(80-71・80-71・80-71)で王者。すると9回2分24秒、ここまで試合をコントロールしてきた和氣の右フック・左ストレートが菊地の顔面を貫くと、遂にレフェリーが割って入った。
いいところがなかった
 タイトル初挑戦も王者・和氣の左ストレートに貫かれ、完敗を喫した挑戦者・菊地永太は「全然だめでした。下から崩していこうと思ったが、練習してきたことが出せなかった。1ラウンドのダウンもタイミングよくもらってしまった。また頑張りたい…」と悔しさを滲ませた。
和氣が初防衛に成功
 初防衛戦をTKOで勝利し、東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルを守った王者・和氣慎吾が控え室で会見を開いた。「自分の中では反省点が沢山ある。完全に倒していないし、一発に頼りすぎてしまった。でも最初にダウンを奪ったカウンターの左ストレートは練習通り。それでも僕としては50点の内容です」と圧巻の試合運びも、王者は反省 のコメント。
まだまだダメです
 獲るよりも難しい初防衛戦、どんな気持ちでリングに上がったかと尋ねられ和氣は「周囲から初防衛戦をクリアするのは難しいといわれていた。気持ちとしてはベルトを守るというよりも、菊地選手の世界ランキングを奪いにいくという感覚だった(笑)。挑戦者のつもりで戦いました」と語り笑顔を見せた。
 今後について古口会長は「気持ちの面で、これまでと和氣は全然違った。チャンピオンになりモチベーションもアップし、メンタル面も逞しくなった。昨年からハードな戦いが続いているので、少し休ませてから考えます。体のケアもしないといけないからね」と今は休息が必要とし、次戦については未定と語った。
次戦が気になる
 鬼門を突破した和氣は、東洋太平洋スーパーバンタム級王者として新たなスタートを切った。そしてアジア最強の肩書きとともに、和氣慎吾は世界のリングに割って入るチャンスを掴めるのか…。

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