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[試合後会見]2013.3.3

注目のニューヒロインは…

 女子の祭典"第5回Gレジェンド"が桃の節句の3日、後楽園ホールで開催された。マスコミ注目度抜群のWBA女子世界ミニマム級12位・黒木優子(YuKO)は、9度目の防衛に燃える王者・多田悦子(フュチュール)に挑戦。果たして黒木は、磐石王者の牙城を打ち崩し、ニューヒロイン誕生となったのか…。
若き挑戦者を退けた多田
 黒木は世界初挑戦のプレッシャーを感じさせず、果敢に前へ出ては多田にしっかりと喰らいつき善戦。左ストレートを打ち込む場面もあったが、全般を通じてやはり多田が一枚も二枚も上手。判定までもつれ込むも最大8P差をつけ、多田が9度目の防衛に成功した。
大勢の報道陣に囲まれ
 敗れた黒木は「経験のある王者に対し、(自分は)足が動かなかなければ左も大振り。(試合中)余裕がなかった。もっと力が出せたはず」と悔やんだ。それでも「後でビデオを見てよく分析したい。課題を修正してまた出直し。強くなってまた挑みたい。1〜2年後、また多田さんに挑戦できればその時は私がベルトを獲る。世界チャンピオンは私と家族の夢」と強い眼差しを向け、再起を誓った。
涙の理由は…
 一方、防衛を果たした多田は、意外や涙の会見となった。涙の理由に多田は「応援してくれる人とか色んな思いがあって封印してたんですけど、試合が終わって"ありがとうございます"と思ったら涙がでてきた。試合後に泣いたのは初めて」と吐露し、「ごめんなさい、いつもワアーとか言ってるのに。今回は自分を褒めたいと思います」と、ただただ涙した。
感謝の試合
 挑戦者については「もっと来ると思っていたが、来なかったので全く怖さを感じなかった。左だけは強いなと思ったので、それだけは貰わないように。自分から自分のボクシングで行った。効いたパンチはなかった」と一蹴し、王者の貫禄を見せた。
 最後に次戦10度目の防衛を「回数を重ねても意味がないので、いい試合を組んでもらいたい」とし、「ボクサー、そして一人の人間として成長していきたい。そういう思いでボクシング人生を歩みたい。胡散臭いと思われるかもしれないけど、今回は本当に"愛は勝つ"を感じた。本当に感謝の気持ちでいっぱい」と改めてファンに感謝した。
いつもの笑顔も忘れない
 マスコミの注目度は挑戦者にさらわれてしまったが、王者としての成長は充分見せることができた多田。持ち前のバイタリティで、もう一人の女子牽引役として更なる高みへと突き進む。

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