河野、世界王者として!!

　昨年の大晦日、大田区総合体育館で河野公平(ワタナベ)は"奇跡の左フック"でテーパリット・ゴーキャットジム(タイ)をキャンバスに沈め、新たにWBA世界スーパーフライ級王座に就いた。
　歓喜のタイトル奪取から1ヶ月、世界王者となった河野が初防衛戦に向け練習を再開した!!

　練習前に会見を開いた河野は「新チャンピオンとして練習が始まると思うと"ゾクゾク"する。タイトルを獲り、毎日祝勝会を開いてもらい嬉しい日々が続いています」と報道陣に笑顔を見せるが、これから決まる初防衛戦について質問が及ぶと「浮かれることなく、世界挑戦したときのような"ハングリー精神"で臨みたい。当然ですが、初防衛戦に対するプレッシャーはありますよ」と気持ちを引き締めた。

　改めて、河野の世界奪取の喜びを求められ渡辺会長は「大晦日は集中して試合に挑めた。これまでダウン経験のないテーパリットを倒して勝てたことは、ボクサーとトレーナー、そしてジムが一つになれた証拠でしょう」と顔を綻ばせ、注目の初防衛戦については「タイにオプションがありますが、4月に日本開催で交渉を進めている。亀田大毅選手や"緑のベルト"を巻く佐藤洋太選手、日本を盛り上げる試合をしたい。順序を追ってビッグマッチの実現に務めたい」と今後のプランを明かした。

　ここまで河野と二人三脚で歩んできた高橋トレーナーは「毎日"小さな幸せ"が続いている。大きな夢が叶ったが、これから河野には長くタイトルを防衛してもらいたい。初防衛戦に向け、足を使えるファイターに"進化"させます」と更なるレベルアップを誓った。

　会見が終わり、公開練習に移った河野はリングに上がりシャドーボクシングで身体を温め、高橋トレーナーと3ラウンドのミットでは足を使った軽快なステップからワンツー・左ボディ・左フックとリズミカルにパンチを打ち込み、その後も精力的にサンドバックを叩き汗を流した。

　最後に2013年の目標を尋ねられ河野は「まずはシッカリと初防衛戦をクリアしたい!!僕としては誰と戦いたいというのは無いし、決められた相手と戦うだけです」と"鬼門"突破を掲げた。
　河野がタイ陣営とのオプションをクリアしたならば、日本人が中心となるスーパーフライ級WARSの幕が切って落とされる。果たして"Tough Boy"は戦いの中心に君臨することができるのか…。