不気味な挑戦者陣営

　今月12日にWBA女子世界スーパーフライ級王者・山口直子に挑む、WBC同級11位フディス・ロドリゲス(メキシコ)の公開練習が9日、山口の所属する白井・具志堅スポーツジムで行われた。
　ロドリゲスのマネージャー、マネル・ロペス氏は、昨年メキシコで山口を降したWBC同級王者アナ・マリア・トレースのマネージャーでもある。さらに、ロドリゲスもこの試合を観戦していたらしく、挑戦者陣営は山口の強さを十分把握した上で挑むと意気込んだ。

■WBA女子世界Sフライ級タイトルマッチ
王者・山口直子(白井具志堅)VS挑戦者フディス・ロドリゲス(メキシコ)
■日時:11月12日(月)
■会場:後楽園ホール
■お問合せ:白井具志堅ジムTEL.03-5377-5535

　「山口は強くハートのある選手」と話すロペス氏は、その上で「ロドリゲスもメンタルでは負けない。良い試合になるだろう」と予想。挑戦者も、山口について「メキシコではマリアが経験で上回ったが、山口にはスピードとパワーがある。しかし、私達は十分研究してきた。打ち勝ってタイトルを持ち帰る」と自信の表情を浮かべた。

　公開練習ではシャドーとミット打ちを披露。左ボディアッパーからの左フックが得意と明かしたロドリゲスだが、手の内は隠したままで、コンビネーションの感触を確かめる程度に止めた。

　新井トレーナーは「ガードの甘い部分はあるが、当たっても構わずに打ってくる選手。そのあたりに注意したい」と、僅かに警戒心を募らせた。

　ロドリゲスの戦績は9戦6勝(4KO)3敗。過去にユースと暫定世界王座の2度のタイトル獲得に失敗している。戦績だけを見れば山口勝利は堅いはずだが、なんとも不気味さは漂う。