藤岡に抜かりなし

　地元・宮城県大崎市で2度目の防衛戦に臨むWBC女子世界ミニフライ級王者・藤岡奈穂子(T&H)の公開練習が、試合まであと3日と迫った25日に都内のジムで行われた。

■藤岡・宮城県大崎市凱旋興行
WBC女子世界ミニフライ級タイトルマッチ
王者・藤岡 菜穂子(T&H)VS挑戦者ビクトリア・アルゲッタ(メキシコ)
■日時:10月28日(日)
■会場:宮城県大崎市古川総合体育館
■お問合せ:藤岡菜穂子後援会TEL.0229-22-1365

　藤岡は会見前に2Rのスパーリングを披露し、キレのあるジャブから早いテンポで左右を打ち込み、仕上がりの良さをアピール。減量の疲れも見せず、自慢のボディワークにも磨きがかかっていた。

　会見で藤岡は「挑戦者は、元王者アナベル・オルティス(メキシコ)よりもパワーとスピードがあると聞く。凱旋試合は強い相手と戦いたかったので願ったりの相手。なるべく早い段階でペースを握りたい」と豊富を語った。

　地元開催については「普段ボクシングを見たことがない人たちが来てくれるので嬉しい。超ホームだが、余計なプレッシャーを感じずに応援を効率よく自分の力にしていきたい」とし、「なるべく長く試合を見てもらいたい(笑)。フルラウンド戦ってもいいつもりで、チャンスがあれば倒しに行きたい」と余裕を窺わせた。

　同席した竹原慎二会長も「藤岡はチャンピオンとして自覚もしっかりと持っているので、問題ないでしょう。女子ボクシングを盛り上げてくれると思う」と自信の笑みをもらした。
　なお今回の試合は、WBC同級3位のアルゲッタが実質最上位の挑戦者となるため、WBCは指名試合として認めている。

　以前、「勝つことは前提だが、被災地を元気づけられる試合をしたい」と語った藤岡。晴れの凱旋試合に気負いもなく、王者の自覚も芽生えた藤岡に抜かりはない。