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[試合後会見]2012.10.13

淵上、東洋返り咲きは!?

 12日、日野市市民の森ふれあいホールで開催された「ファイティング・スピリッツ・シリーズ」では、東洋太平洋ミドル級王座決定戦がラインナップ。
 しかし前日計量で波乱が起こった!!空位となった"アジア最強の座"を争うマルロン・アルタ(比国)が300gのウェイトオーバーとなり、淵上誠(八王子中屋)が勝利した時のみ王座戴冠という展開に…。
左:淵上 右:アルタ
 スタミナに不安を抱えるアルタは右ストレートで詰めるが、淵上はジャブで距離を保ち、左ボディストレート・左ボディアッパーで崩しに係る。しかし4回、アルタは圧力を強め、右ストレートで淵上の顔面を跳ね上げロープを背負わせる。4回終了時、判定1-2(39-37・38-39・38-39)でアルタがリード。中盤、ポイントを聞いても淵上は冷静に左ストレートを上下に打ち分け、右フック・ワンツーを浴びせる。フィリピンの新鋭は淵上のボディ攻撃に身体を折り曲げる場面が多くなり、苦しい表情を浮かべる。すると6回終了時、アルタ陣営はボディのダメージによりレフリーに棄権を申し出たのであった。
再び東洋王者に
 序盤こそアルタの右ストレートに先手を握られるが、冷静にボディから崩し、6回終了時にアルタ陣営の「Give up」で王座決定戦を制した淵上が、"ミドル級アジア最強の証"と供に会見を開いた。「セコンドの指示は"早いラウンドで息が上がるので、様子を見ていこう"と言われていた。不意のパンチで下がってしまう場面もあったが、冷静に戦えた。自分が考えるより早くアルタのスタミナが切れるのも分かったし、上下に打ち分ければ勝てると思った」と試合を振り返った。
応援団に感謝する淵上
 ここまでのモチベーションを尋ねられ淵上は「アルタはKO率も高く、強い選手と聞いていました。一戦一戦が僕にとっては勉強だと思い、テンションを高く保てました」と笑顔を見せ、続けて「世界は変則だけではダメだし、アウトボクシングだけでも…。今日は足を使ったり、くっ付いてみたりと色々試すことができた。世界戦では一発のパンチ、少しの隙が命取りになる。4回を終わってポイントを奪われていたのが反省点ですね」と冷静にこれからの課題を分析した。
渕上が勤務する日野自動車社長から
 最後に淵上は「自分からもう一度世界とは言えないが…。あくまでも僕の目標は世界なので、この東洋のベルトをステップにし、強い相手と戦っていきたい!!」とこれからは毎試合が世界への試金石になると語った。
淵上、見事復活!
 ゴロブキン戦の敗北から5ヶ月、"薩摩コング"は日野市のリングで一度は返上した東洋太平洋ミドル級王座に君臨し、再び世界最高峰の頂を目指し、復活の第一歩を踏み出した!!

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