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[試合後会見]2012.10.9

それぞれの想いの行方

 かつて日本と東洋を同時に保持するも、チャーリー太田(八王子中屋)との初防衛戦に失敗し王座から陥落した 柴田明雄(ワタナベ)。今年再び日本チャンピオンとなり、鬼門突破、そして自身の"枠"からの脱却を目指す。
 一方、昨年そのチャーリーが巻く東洋王座に挑戦し、ダウンを奪いながらも判定で涙を飲んだ十二村喜久(角海老宝石)。 来年でプロ入り10年目を迎え、悲願の王座獲得に闘志を燃やす。
 8日、後楽園ホールで開催された日本スーパーウェルター級タイトルマッチ。果たしてどちらの想いが勝ったのか…。
柴田が初防衛に成功
 王者・柴田は、序盤に足とモーションの小さい右ストレートで主導権を握るが、十二村の圧力にペースが狂い、中盤以降は生命線のスピードが落ち挑戦者に追い上げを許してしまう。しかし、チャンスが生まれた十二村もジャブからの連打に乏しく、次第にホールディング、クリンチが多い乱打戦へ。終盤は互いに痛打を許すも決定打とはならず、柴田がタフな試合を判定で制し、念願の初防衛に成功した。
一から出直す
 追い上げ敵わず、2度目のタイトル挑戦に失敗した十二村。「柴田選手は上手かった。前半からガツガツ行きたかったが、させてもらえなかった。ポイントが取れてると思えるラウンドも無かったし完敗です。詰めてからの連打に行きたかったが、クリンチになってしまった。この試合に向けて何ヵ月もやってきたので、今は何も考えられない」と無念の表情。しかし、会見後には「悔しいがまだまだ諦め切れない。次のチャンスに向け一から出直しです」と話し、前を向いた。
ステップアップしたい
 一方、鬼門の初防衛に成功した柴田は「乱打戦にならないように練習してきたが、ペース配分が悪く足も使えなくなり、挑戦者の突進力を捌き切れなかった。後半はタフな十二村選手のペースだったと思う。クリンチを避けようと、どんどん悪循環になった」と試合を振り返った。
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 反省点の多い防衛戦となったが、「最低限、勝てて良かった。今後は全体を底上げしてV2戦、そして次のステップに行けるよう頑張りたい」と上を向き、会見を終えた。
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 王者、挑戦者ともに大きく課題が残った今回の一戦。両者の更なら進化に期待したい。

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