佐藤、岩手で凱旋興行!!

　去る7月8日、横浜文化体育館で指名挑戦者シルベスター・ロペス(比)を退け、WBC世界スーパーフライ級王座初防衛に成功した"みちのく魂"佐藤洋太が24日、所属する都内・協栄ジムでV2戦に向けて早くも始動した!!

　ロペス戦の激闘から約2週間、公開練習前に王者・佐藤が会見を開いた。「家族とゆっくりできました。趣味のスケボーも楽しめたし、浦和レッズの駒場スタジアムのこけら落としに参加したり。岩手にも慰問にいき、ボクシング教室を開いたりと色々なことを経験できました。ボクシングの練習は一切せず、自堕落な生活でしたね」と笑顔を交えながらの近況報告となった。
　休みの期間、ボクシングのことは考えなかったかと尋ねられ佐藤は「やっぱり考えますよ(笑)。ロペス戦は反省点が多いし 、試合のビデオは毎日観ていました」と頭の中には常にボクシングがあったと語り、今後については「何も変わらず、これまでと同じ。思いっきり練習し、沢山遊び、そして家族と過ごす(笑)。そうすればボクサーとして成長できる。メリハリが大事ですから」と"いつもと一緒"が重要になるとコメント。

　ここで新井トレーナーから集まった報道陣に対し「実は宝島社さんから、佐藤洋太の自伝本が8月24日に発売されます!!タイトルはベタなんですが"ヤンキーボクサー母校に帰る"です。佐藤が"俺はヤンキーじゃない(笑)"と言っていますので、タイトルは仮になります」と緊急報告となり、佐藤も「ありがたい話しですよね。こうして本が出版されるのは。内容は最終チェック段階ですが、ロペス戦までが書かれます」と自伝本の発売に照れ笑いとなった。 　

　次戦について質問が及ぶと金平会長は「誰とやりたいよりも、私達としては秋頃に佐藤の地元である東北・岩手で防衛戦を考えている。近々で岩手に訪問しますから、そこで一つの結論もでる。地方開催はとても難しいが…。我々のモチベーションとしては東北開催!!対戦相手に関しては、これから具体的な絞込みをしていきたい」とV2戦は凱旋興行を検討していると明かし、続けて佐藤も「岩手開催は大賛成!!地元や友人からも"岩手で防衛戦を!!"といった要望もありますから。本当にやりたいですね」と凱旋プランに賛同し、対戦相手には「テーパリットとやりたかったが…。他団体のチャンピオンは邪魔者でしかない。自分としては誰とやりたいということはない。ここは会長にお任せします」と語り、噂される亀田大毅・和毅との対戦には金平会長に一任とした。

　公開練習に移った佐藤は軽めのシャドーでアップを終えると、練習初日にも関わらず、日本スーパーバンタム級4位・瀬藤幹人と3回のスパーリングを行った。　佐藤は2週間振りのスパーながら、スピードの乗ったワンツー連打を打ち込み、切れ味鋭い右ストレートを浴びせると、瀬藤の反撃にも巧みなブロックとスウェーで連打を防ぎ、いつでも本番のリングに上がれる姿をアピールした。
　最後に佐藤は「初防衛戦のロペスは本当に強かった。防衛はしたが、まだ少し心に"モヤモヤ"がある。弱い相手と戦っても仕方がない。僕としては次も強い選手と戦い、この"モヤモヤ"を払拭したい!!」と本物を撃破し、世界王者としての"王道"を歩むと決意を新たにした。
　地元・岩手で凱旋防衛戦、亀田兄弟とのタイトルを賭けた戦い、WBC世界スーパーフライ級王者"みちのく魂"佐藤洋太が、2012年下半期の話題を独占する!?