家族のために

　7月16日に世界初挑戦のリングに上がる五十嵐俊幸が都内にある帝拳ジムにて公開練習を行った。WBC世界フライ級王者ソニー・ボーイ・ハロ(比)をどう攻略するのか。現在の心境を語った。

　公開練習前に会見を開いた五十嵐は「アマチュアで活躍した選手が上に行く傾向がある。自分もそうありたい。自分のためじゃなく、応援してくれる人のためにベルトを獲りたい。」と力強く抱負を語った。試合当日には地元秋田からも120人の応援団がかけつけるという。

　試合まで一週間をきった11日「ここまで万全です。いよいよ(試合が)近づき程よい緊張感があります。気持ちは充実しています。」と世界初挑戦を前に充実感が漂う五十嵐。
　ここまでの練習を振り返り「前戦から8ヶ月。フィジカルに重点を置き体幹を強化したことで、バランスがよくなりパンチ力アップにつながった。150ラウンドぐらいスパーをこなした。」と自身の成長に自信を見せた。

　王者・ハロ対策として「ハロはパンチがあるのでラッキーパンチには気をつけたい。自分の長所であるスピードを活かしチャンスがあればKOを狙いたい。」と気合を入れた。
　会見に同席した葛西トレーナーが「今までで一番の仕上がり。特に集中力が増している。」と話すと「今までとモチベーションが違う。やることはやった。後は試合を待つだけ。」と浜田代表も太鼓判を押した。

　公開練習では、ファイタータイプのハロを想定し足を使って右ジャブと左ストレートを合わせる動きを確認し、2ラウンドのスパーリングでは同門の大塚博之を相手に前後左右にリングを大きく使った動きを見せると、距離を意識しながら右で間合いを測ると強弱をつけてキレのある左ストレートを打ち込むなど、仕上がりの良さを披露した。

　世界初挑戦に向け「勝って応援に来てくれたみんなと喜びを分かち合いたい。子どもをリング上で抱き上げたい。(奥様へ)まだ買っていない結婚指輪を贈りたい。」と強い思いを口にした五十嵐。
　日本が誇る超名門帝拳ジムが、満を持して世界に送り出す五十嵐俊幸。決戦は7月16日。場所は春日部。チャンネルはテレ東。機は熟した―!

■WBC世界フライ級タイトルマッチ
王者ソニー・ボーイ・ハロ(比)VS挑戦者・五十嵐 俊幸(帝拳)
■日時:7月16日(月)
■会場:埼玉ウィングハット春日部
■お問合せ:帝拳ジムTEL.03-3269-6667