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[試合後会見]2012.6.12

サバイバルマッチの行方は…

 11日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のリングでは、日本4階級制覇の偉業を成し遂げた日本ミドル級王者"覇王"湯場忠志(都城レオ)が、指名挑戦者"戦略家"氏家福太郎(新日本木村)と拳を交えた!!
 王者・湯場が4年振りとなるタイトル初防衛戦を勝利で飾ることができたのか。それとも挑戦者・氏家が生ける伝説を打ち砕いたのか。
 喰うか喰われるかの一戦を制したのは…。
氏家が続けて2度のダウン
 終わってみれば王者・湯場の完勝であった。挑戦者・氏家は上体を振り距離を詰めようとするが、湯場は右ボディ・左ボディアッパーで動きを止める。すると2R、湯場は左ストレートを上下に打ち分け氏家をロープに押し込むと、左ストレート・右フックで顔面を貫きダウンを奪う。何とか立ち上がる挑戦者だが、王者が怒涛のワンツー連打を浴びせると、氏家はキャンバスに崩れ落ちた。
試合後の氏家
 4度目の王座挑戦であったが、"覇王"の前に野望を打ち砕かれた氏家は、ドクターチェック後に試合を振り返った。「詰めて自分の距離に持っていく作戦だった。湯場さんのスタミナを削り、後半勝負と考えていたが…。探る段階でやられてしまった。1度目のダウンはフラッシュでしたが、2度目のダウンは上手くまとめられてしまった。湯場さんのパンチの質は想像以上、別次元でした」と完敗を認めた。
 今後について氏家は「来週にはジムに復帰し、また頑張りたい!!もっと上を目指したいし、ベルトは必ず獲りたい!!」と現役続行を宣言した。
ミドル級で初防衛に成功
 4年振りの防衛戦を完勝で飾り、日本ミドル級王者として確かなる一歩を踏み出した湯場は控え室で会見を開いた。「今は良い環境で練習ができ、充実している。決定戦が苦しい内容だったし、初防衛戦も苦戦すると思ったが…。試合に対し"負けたら終わり"のプレッシャーもあり、変なテンションだった」と王座防衛もプレッシャーとの戦いであったと告白。挑戦者・氏家の印象を求められ「僕の一番苦手な戦いをする。これまで僕が負けたときのタイプだった。もっとガンガンくると思ったがこなかったので、カウンターを取りやすかった」とコメント。
湯場 笑顔の会見
 これからの目標を尋ねられ湯場は「スーパーウェルター級はワタナベジムの柴田君なので…。今後は心に響く、燃えさせてくれる"何か"が欲しい。そこが問題…。これから自分でどうして良いのかまだ分からない。一試合一試合、僕にとってはあと数試合しかない。最後は自分との戦いだし、せっかく獲ったミドル級のベルト。簡単には返上したくない」と語り、熱くなれる戦いを欲した。
次は誰と…
 指名挑戦者を退けた湯場であったが、日本5階級制覇は暗礁に乗り上げ、ミドル級戦線でも挑戦者不在の状況に陥ってしまった。果たして"覇王"の心を満たすライバルは出現するのか…。

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