元世界王者の意地!

　11日、後楽園ホールで開催された日本ミドル級タイトルマッチの前座では、オープン8回戦"元WBA世界スーパーバンタム級王者・李冽理(横浜光)vs竹中良(三迫)"の好カードが組まれた。

　現日本同級2位・李の上位ランクを奪うべく、竹中は気迫の攻めで元世界王者と真っ向勝負。すると的確な右が顔面を捕え、李の左目が腫れ上がってしまう。左目が塞がった李は、いつストップがかかってもおかしくない状況のなか5R、怒涛のワンツーラッシュと元世界王者の意地を見せ竹中からダウンを奪取。さらにカウント9で立ち上がる竹中に再びワンツー連打を浴びせ、ついに逆転TKO勝利を決めた。

　試合後、完全に左目を塞いだ李は「目が塞がった時はこれで引退かと一瞬思った。最後はとにかく距離を取らせまいと前に出た。次には繋がったが、力まかせに勝ったようなもの」と課題を残した試合を振り返った。

　李は昨年1月の世界王座陥落後、3戦を戦い2勝(2KO)1敗。首の皮一枚で次戦に繋げ、狙うは日本か東洋か…。

　また、セミファイナルではWBCインターナショナル・バンタム級王者でWBC世界同級15位・椎野大輝(三迫)が比国ボクサー・ダンディ東栄(一力)と対戦。カウンターの右ストレートを鮮やかに決めた椎野は、2Rにダウンを奪うなど貫禄の5RTKO勝ちを収めるも、試合後は「綺麗に勝とうとリキんでしまい、振りが大きかった」と反省を口にした。